5月の訪日客、300万人超え3カ月連続 円安・学校休暇で堅調
日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によると、2024年5月の訪日客数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前となる2019年同月比9.6%増の304万100人で、3カ月連続で300万人を突破した。断続的な円安傾向に加え、米国やインド、一部の東南アジアでスクールホリデー(学校休暇)があったことなどで訪日需要が堅調に推移した。出国した日本人は34.5%減の94万1700人で、高まる訪日需要とは対照的にコロナ前の6割程度にとどまっている。 JNTOが重点市場としているのは23カ国・地域で、このうちインドで単月の最高記録を更新した。また、韓国、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧、中東の18市場で5月の過去最高を記録した。 東アジアでは韓国、東南アジアではシンガポール、欧米豪・中東では米国などで訪日客が増加し、5月の押し上げにつながった。また回復が鈍かった中国は、地方路線の増便などによりコロナ前の7割超えの戻りが続いている。
Yusuke KOHASE