中日・井上監督、ベテランの『奮起力』に期待 起用の考えはシンプル「いい選手を使う」年齢関係なし
名球会員も打点王も奮起せよ。中日・井上一樹監督(53)が今季40歳イヤーの通算2044安打・大島洋平外野手(39)や打点王3度の中田翔内野手(35)らベテランの底力に期待した。年齢を理由に起用を渋る考えは一切ない。指揮官は培った技術や経験で咲かせる過程を「奮起力」とした。 いい選手を使う。起用に関わる井上監督の考え方の根底はシンプルだった。若いから、期待しているから、俺には分かるから…、そんな選択よりも状態を見て、データを見て、優れた選手をグラウンドへ送り出す。なぜか。それが、勝利へ一番近いと肌感覚で分かっているからだ。 「中田翔、大島洋平、ベテランだからスタメンないでしょうなんてことはない。洋平なんか今年40歳か。40歳の動きじゃないね、元気だったころの大島洋平だね、ということであればそれは洋平を使う手を外すことはない。中田翔だって、ドラゴンズのために頑張るといって昨季、入団した。ふがいないシーズンだったと思っているでしょう。であれば、奮起力がグンとあるのであれば、もう使う候補です」 昨季、チームは大島をスタメンから外した。一昨季の打率は2割8分9厘。チームトップだった。1分低い岡林を使い続けた。球宴前の7月下旬で打率1割8分9厘。それでも、後半戦スタートとなるゲームにはスタメンで出ている。その後、背番号1は確かに持ち直した。とはいえ、春先から数字度外視の起用は順位に響いた。 支配下選手は全員が起用の権利を持つ。奮起するベテラン、味のある中堅、勢いよく伸びる若手、すべてを見極めててんびんに掛けて井上監督は起用を決める。そのジャッジに年齢は要素のひとつ。息を切らして必死こく40歳の姿もファンの心を打つ。
中日スポーツ