ノリス、フェルスタッペンへの謝罪要求は撤回。「あの時はアドレナリンがドバドバでイライラしてたから」
F1オーストリアGP決勝で発生したランド・ノリス(マクラーレン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の接触だが、彼らの間で話し合いの機会が作られ、ひとまず和解した様子だ。 【動画】フェルスタッペンとノリス、優勝争った2台がまさかの接触|F1オーストリアGP決勝 オーストリアGP終盤、ノリスとフェルスタッペンは限界ギリギリのバトルを繰り広げ、64周目のターン3でふたりが接触。両者はパンクに見舞われ、ノリスはリタイア、フェルスタッペンはペナルティを受けつつの5位となった。 ノリスはフェルスタッペンがブレーキング中に動いていたと主張し、“必死”かつ“無謀”だったと批判。ふたりはこれまで友人だったが、今後の対応次第では亀裂が入る可能性があるとノリスは示唆し、謝罪を求めていた。 そして1週間後のイギリスGPを前に、ノリスとフェルスタッペンはアクシデント以来となる話し合いの機会を設けたことが分かった。その結果、ノリスは自らの考えが変わり、既に謝罪の必要はないと考えていると明らかにした。 「正直に言って、彼が謝る必要は無かったと思う。レース後にああ言ったのは僕も当時はイライラしていたからなんだ」 ノリスはそう語る。 「アドレナリンがドバドバ出ていたから、凄く感情的だった。それに特にその週の後半には、僕も思ってもいなかったようなことを言ってしまったかもしれない」 「ふたりのレースを終わらせてしまったという面では、かなり悲しい出来事だった。凄く小さな接触だったけど、僕らにとって、特に僕にとって辛い結果になってしまった」 「振り返れば、良いレースだった。時には限界に凄く近づいていたけれど、僕らはそのことについて話し合ったし、またレースができてふたりともハッピーだ」 なおノリスは、ドライバーふたりが今後のアプローチを変える必要はあまりなかったとも付け加えている。ただそうだとしても、ふたりとも接触を避けるためにできることはあったと指摘した。 そしてノリスは、より大きな事故を引き起こす可能性のあるブレーキング中の動きに関する規制を強化することに対し、FIAはもっと前に出てくるべきだとも主張した。 「難しい問題だ。マックスもクラッシュはしたくないだろうし、自分のレースやチャンスを台無しにはしたくないだろうから」 「少し違うことをする必要があるとは思う。でも彼は結局のところあまり変わらないと思うし、僕もあまり変わる必要があるとは思っていない」 「クラッシュは間違いなく避けられたと思う。僕にも縁石をもっと使うとかできることはあった。でもふたり共、もう少し違う形でもっと上手くやりたかったはずだ」 「全体としては、ブレーキング時に動いてしまうことでのアクシデントは避けることが重要だと思う。そういったことがあると、アクシデントは簡単に起こってしまう。ここはとても注意すべき点だ」 「これは将来に向けて、スチュワードが認識しておくべき点だ。簡単に間違った方向に行く可能性がある。ディフェンスすることやアグレッシブなのは良いと思うけど、そこに限界はある。だから、それをもう少し良い形で定義する必要があると思う」
Jake Boxall-Legge