10月の中国新車販売、日系大手3社がマイナス トヨタはHVなど好調で微減にとどまる
【上海=三塚聖平】日系自動車大手3社の中国市場における10月の新車販売台数が7日、出そろった。トヨタ自動車は前年同月比0・4%減と微減にとどまった一方で、ホンダと日産自動車は2桁のマイナスだった。中国市場では電気自動車(EV)シフトや価格競争の激化が進んでおり日系メーカーは苦戦を強いられている。 トヨタは17万2300台で9カ月連続の前年実績割れとなったが、販売台数は2024年の単月ベースでは最高だった。今年春に投入した「グランビア」や「シエナ」が販売を牽引した。全36車種のうち31車種となっているハイブリッド車(HV)も好調に推移している。 ホンダは42・2%減の7万5440台で9カ月連続のマイナスだった。中国市場で主流となっているEVの新車種投入を急いでいるものの販売台数の拡大につなげるのに苦労している。 日産は16・5%減の6万1170台で7カ月連続で前年実績を下回った。ガソリン車である「シルフィ」の販売は堅調だったものの、中国内外のメーカーによる価格競争の激化の影響を受けている。 一方、中国EV最大手、比亜迪(BYD)の10月の新車販売は、中国メディアによると約67%増の50万2657台だった。単月の販売台数が50万台を上回るのは初めてだという。 また、日系大手の1~10月累計の販売台数はトヨタが前年同期比9・3%減の141万2900台、ホンダが31・0%減の66万3626台、日産が10・0%減の55万8168台だった。