【解説】田畑議員への自民党県連の対応 理由と背景は
■選挙区支部長に不選任 今後どんな影響が
上野)選挙区支部長に選ばれないと、どのような影響が今後あるのでしょうか。 神林)まず、自民党は各選挙区の支部長を公認候補とするルールですので、支部長に選ばれなければ次の衆議院選挙で党の公認が得られません。 さらに政党支部として受け取っていた党からの政党交付金や企業献金にも影響が出ます。政治資金収支報告書によると、去年は1区支部の政党交付金は1200万円、企業献金はおよそ1800万円の収入があったとされていますが、これを田畑議員が支部長として使うことはできなくなります。 また田畑議員は、きょう付けで県連の常任顧問を解任されました。富山市連の常任顧問も、あさっての会合で外れる見通しです。 これで党の決定機関や公式行事にも出席できなくなるため「離党に等しい重い処分」と言えます。 上野)次の衆議院選挙はどうなりますか。 神林)衆院選の候補者は「現職優先」というルールにとらわれず、県連や市連は新たな候補者選びに動き出すことになります。 田畑議員は今後、地元の同意が得られない限り、自民党からの出馬ができません。そして県連は、支部長の選考に田畑議員が含まれるかどうかは「有権者や党員に対して説明責任をどういう形で尽くすのか次第」だとしました。 また、今年10月の衆院選で田畑議員を候補者として擁立した市連や県連の責任を問う声もあがっています。 KNBを含む県内報道機関は田畑議員に対し、再度会見を開くよう要請していますが、回答期限を過ぎても未だに回答はありません。田畑議員には、県民の納得できる説明をしっかり尽くすことが、政治家としてまずは必要な責任だと思います。