激増中のサイバー犯罪”自分は大丈夫”は過信 「個人情報」の漏洩に気がついたら優先的にすべき対応とは
もしもワニに襲われたら…そんなめったにないことにわざわざ備えておく必要なんかない!多くの人はそう考えているかもしれない。だが、「まさか」が起こってしまうのが現実というものだ。世の中では運よりも、「知恵」の方がサバイバルには有効だったりする。 【図】盗まれた情報はすぐに悪用される 本連載では、クマやナイフを振り回す悪漢に襲われながら逃げ切るなど、誰もしたくない経験を持つ2人の作者が実体験も踏まえ、状況別に生き残る術をわかりやすく紹介。まさに「窮地から生き延びるためのノウハウ」を、万一の時に備え、共有する。 第4回のテーマは、「もしもプライバシーを侵害されたら」。昨今のネット詐欺では、ほとんどが個人情報の漏洩が起点となっている。あの手この手で迫りくる詐欺グループに対し、警戒してもし過ぎることはない。 常に狙われているのが実状の中、今回は予防策対応策を共有する。知っているだけでも安心でき、まさかの時にも冷静に対処できるはずだ。(全4回) ※ この記事はジョシュア・ペイビン/デビット・ボーゲニクト(訳:梅澤乃奈)の書籍『もしもワニに襲われたら』(文響社)より一部抜粋・構成しています。
ハッキングされた場合
1. 直ちに対応する 盗まれた情報の多くが、悪用される前に、特に匿名性の高いウェブサイトとして知られるダークウェブで何度も販売されるものです。直ちに口座を解約したり暗証番号を変更したりすることで、購入者にとって無意味で無価値な情報にしてしまいましょう。 2. プリペイド式の携帯電話に切り替える プリペイド式の携帯電話を、予備で用意しておきましょ う。できれば SIM カードも入れかえること。この電話を使用して、クレジットカード会社や銀行などの金融機関に、口座の解約や連絡先の変更を伝えてください。もしくは固定電話を使用すること。 3. ハッカーと交渉しない スパム業者と同様に、手慣れたハッカーは同時に数万人ものカモを相手にしています。ほんの少しでも食いつきやしないかと、反応がくるのを待ち望んでいるのです。 相手の目的が金銭の場合、泥棒に返信するなど「弱くて小心者で絶好の餌食です」と自己紹介をしているようなものです。余計に目をつけられるだけですよ。 4. メールを開封したり、リンクをクリックしたりしない メールそのものが偽物で、有害なサイトである可能性が高いです。 5. 情報は盗まれたと思うこと ビットコインなどで身代金を支払っても、情報は戻ってこないと思ってください。ハッカーに良心など期待できません。要求通りに金銭を支払ったところで機器のロック解除もしてくれないでしょうし、盗まれた情報も戻ってきません。普段からバックアップをとっているのであれば、新しいデバイスを購入して情報を移しましょう。 6. ウェブ検索をする 泥棒によって暗号化キーがすでに割り出され、ウェブで 公表されている可能性があります。 7. 警戒を怠らない 残念なことですが、個人情報泥棒の多くは、被害者の知り合いです。急に羽振りがよくなった、あなたが使うクレジット会社のカードを持っている、あなたの個人情報に詳しくなった、などの怪しい言動を見せる親族や友人 に注意してください。