月経痛がまんせず治療へ 低用量ピルや器具装着など合うものを
元は避妊具として開発されたが、平成26年から月経困難症と過多月経の治療薬として保険適用となった。年齢や喫煙の有無による制限はなく、一度装着すると約5年、効果が持続する。
■自分の体の主権
「性と生殖に関する健康と権利への意識が広まり、『自分の体の主権』は自分が持つという認識で、体の問題に対処しようと考える女性も増えてきた」と話すのは、丸の内の森レディースクリニック(東京)の宋美玄院長だ。
同クリニックは「ピル外来」を設け、月経困難症の治療や月経リズム調整や避妊などに対処。また子宮内への治療器具の装着も、6年間で1千件以上行ってきた。働き盛りや妊娠したことのない女性への装着も多く手掛けているという。
自身も子宮内に器具を装着しているという宋院長は「医薬品を用いた月経痛の治療法については、知名度がまだ低く、誤解も多い。まずは選択肢があることから知ってもらい、自分の体の状態に最適な方法を自分で選べるようになってほしい」と話している。(當銘梨夏)