スカウトが熱視線を送るセンバツ注目の好投手10人 大阪桐蔭の怪物、栃木の怪童、サラブレッド左腕など多士済々
関浩一郎(青森山田3年/187センチ・81キロ/右投右打) 長身ながら高い総合力で勝負する右腕。最速145キロのストレートはホームベース付近でも失速しない好球質で、スライダー、チェンジアップなどの変化球の精度やコントロールもハイレベル。近年のプロスカウトは、制球力の高い素材型投手をとくに評価する傾向にある。ひと冬越えてストレートにボリューム感が出てくれば、ドラフト圏内に入ってくるはずだ。昨秋は同じく最速145キロを計測する櫻田朔との二本柱で東北チャンピオンに輝いている。センバツ初戦は大会4日目に京都国際(京都)と対戦する。
洗平比呂(八戸学院光星3年/180センチ・80キロ/左投左打) 3回目の甲子園マウンドに立つサラブレッド左腕。力感のない投球フォームから最速147キロの快速球を投げ込むが、この投手のキモは初見で攻略困難なスライダーにある。スライダーを膝元に落とせるため、右打者を苦にしない。昨夏の甲子園ではノースアジア大明桜(秋田)を完封するなど、全国舞台での経験も武器だ。父・竜也氏は元中日左腕で、光星学院高(現・八戸学院光星)時代は3年連続で夏の青森大会準優勝という悲運のエースとして知られた。八戸学院光星は洗平のほかにも最速148キロを誇る岡本琉奨と、横角度から切れ味抜群の快速球を投げる森田智晴と左腕トリオを形成する。開幕カードに組まれた関東一(東京)との初戦を勝ち抜ければ、勢いに乗りそうだ。
坂井遼(関東一3年/178センチ・78キロ/右投右打) 短期間に急激な勢いで進化してきた右腕。昨秋は最速145キロを計測し、東京大会決勝の創価戦では1失点完投勝利を挙げて東京制覇に大きく貢献。明治神宮大会では先発にリリーフにフル回転した。縦に割れる大きなカーブとの緩急を使いつつ、スライダーやチェンジアップも勝負球に使えるなどバリエーションが豊富。右肩上がりで伸びてきた成長曲線も期待感を高める。腰の故障を抱えていたエース格の左腕・畠中鉄心が今春は体調万全で臨めるのは好材料。開幕カードの八戸学院光星(青森)との初戦は好ゲームが期待できる。