モダナイゼーションやAIで国内ビジネスコンサル市場は2桁成長--IDC調査
IDC Japanは、最新の国内ビジネスコンサルティング市場予測を発表した。これによると、2023年は支出額ベースで前年比12.6%増の7240億円となり、2024年は前年比10.6%増の2桁成長を見込んでいる。 IDCは、同市場がデジタルビジネス化を図る大企業の既存のビジネスプロセスやオペレーションのモダナイゼーション(最新化)需要と、新規ビジネスやイノベーションに向けたビジネスコンサルティングの活用の両輪で拡大していると分析する。 企業の全社的なデジタルビジネス化に向けた変革は、財務・経理、顧客接点、サプライチェーン、カスタマーサービス、人事などあらゆる領域で需要が拡大。産業分野別で製造、流通、金融の成長率が相対的には高かったものの、全分野が2桁成長したという。 2024年以降の市場もデジタルビジネス化への需要がけん引し、既存ビジネスのモダナイゼーションに向けた業務変革支援、AIユースケースの発展とAI活用支援が成長するほか、サービス単価の上昇も支出額の成長にプラスの影響をもたらすという。 予測では、2022~2028年の年間平均成長率を10.1%、2028年の市場規模が1兆1714億円に達するという。だがIDCは、市場の成長の慢性的な抑制要因となっているデリバリー人材の不足が解消されておらず、コンサルティング案件の大型化と実装支援との融合が進む中で、後続フェーズでの問題発生が市場成長の阻害要因となるケースも増加傾向にあるとも指摘している。