〈鹿児島県警・情報漏えい〉「警察そのものがよくない」“第一の漏洩”「医師会職員の強制性交事件」の不審捜査で逮捕された元巡査長は被害女性側に謝罪していた
発端は医師会職員の看護師への強制性交事件
発端となった強制性交事件は2021年9月、新型コロナウイルス感染者の療養施設で医師会職員だった男性A氏が民間病院から療養施設に派遣された看護師の女性Bさんを複数回襲ったとされるものだ。 男性は普段から自分の父親が警察官だと周囲に話しており、Bさんは被害を訴えることを当初ためらったが、様子がおかしいことに気づいた同僚に被害を告白した。これを受け勤務先でBさんを支援するCさんが21年12月にA氏を呼び問いただすとA氏は「強姦です」と認めたという。 「Aはそのとき平謝りでした。しかし直後に慰謝料を25年の分割で払うと言い始め、さらにその後『合意だった』と主張を変え周囲に吹聴しはじめました。 Bさんは22年1月に鹿児島中央署に告訴しましたが、一度は女性警察官に『望む結果にならない』と言われ拒まれています。弁護士の支援を得て告訴状を提出すると、今度は当時の県医師会会長が『同意があった』と主張してA氏をかばう動きを見せました」(Cさん) 結局、医師会は22年9月、「同意があった」との主張を曲げないまま、A氏の行為は不適切だったとして停職3か月の懲戒処分を出し幕引きを図った。A氏は翌10月に依願退職したが、医師会有力メンバーが経営する施設に再就職している。
被害者の支援者のもとに藤井被告が訪ねてきた
強制性交事件に対して県警の捜査は進まなかったことから「県警と医師会の体面を保つため立件回避を図っている」と追及するハンターのキャンペーン報道は続いた。 また、立憲民主党の塩村あやか参院議員が23年3月から国会で警察の対応を質し始めたことで問題は徐々に知られるようになっていった。 その時期にCさんを職場に訪ねてきたのが、面識のなかった藤井被告だったという。 「23年5月ですね。藤井さんから『会いたい』と言ってきて、何が目的か分からなかったのですが会いました。そうしたら、とにかく彼は謝罪をされるわけですよ、一生懸命。 『自分は警察を代表する立場でもなんでもないんだけど、被害に遭われた女性に関しては、本当にうちの警察はよろしくない対応を取って、誠に申し訳ありません』と」(Cさん)