車上荒らしで6年間放置の車→「全部手洗い」驚異のビフォーアフター 実は大切な人の形見
「自らの手を汚して整備した時間と車への愛着は比例するような気がします」
天井も塗装をし直し、朝から晩までの毎日の作業を約2週間。「大学が長期休みだったので、その時間を使いました」。こうして、インテグラはバリバリ走っていた当時の輝きを取り戻したのだ。 「シートやメーターなどは盗まれてしまったので自分で集めました。盗難に遭ったもの以外は全て以前から付いていたものをきれいに洗って再使用しています。ここはこだわりました」と自信を込める。 驚異的なレストア復活に、SNSでは「素晴らしい」「こういう愛情は大好き これからも大切に乗ってほしい」といった驚嘆と絶賛の声が届いている。 汚れても、壊れても人の手でしっかりと修理し、乗り続けていく。その姿勢には、心に響くものがある。 「この車の場合少し理由は特別ですし、それぞれ車によって歴史があるので一概に言えませんが、道のりが険しく手間がかかるほど、よみがえった時の愛着は、どこの誰よりも湧きます。自らの手を汚して整備した時間と車への愛着は比例するような気がしますね(笑)」。かずゆさんは爽やかな笑顔を浮かべる。 愛車と向き合い、“共に走る”喜び。かずゆさんは「車は鉄の塊ですが、不思議と感情があるようで、私の場合はレストアにも限らずレースもそうですね。朝の練習で車と会話をして走らせ、その日の車のポテンシャルに合わせた最大限のことを乗り手が考える。そうすると結果は付いてくるような気がします。プロに頼る時も、自分でここはこだわりたいというものを決めて相談すると、よりよいものが作れると感じます」と実感を込めた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム