永井さん「支援続けたい」 輪島市出身、県観光大使に委嘱
石川県は29日、輪島市出身の漫画家永井豪さん(78)を県観光大使に委嘱した。県庁で馳浩知事から委嘱状を受け取った永井さんは能登半島地震の被害に心を痛めているとし「幼少期を輪島で過ごし、ふるさとへの思いは強い。何とか支援を続けたい」と意欲を見せた。 代表作「マジンガーZ」などで知られる永井さんは、輪島市河井町の朝市通り近くで小学1年の夏まで過ごした。地震発生直後に朝市通り一帯で起きた大規模火災では「永井豪記念館」が全焼しており「能登全体の復興が先だが、またいつか記念館が再開できればうれしい」と語った。 馳知事は委嘱状と合わせて観光大使の名刺と輪島塗のコーヒーカップを贈呈。「子どもたちに前向きになってもらえるよう、アニメのパワーで交流人口を増やしたい。それができるのは永井さんをおいて他にいない」と期待を寄せた。 永井さんは人気作「デビルマン」のイラストに宝石をちりばめた輪島塗のパネルなどを6月8、9日、都内で開かれる展示会で販売することも紹介。売上金を復興支援として送る計画を紹介し「こうしたアイデアを考えて支援していきたい」と語った。 県観光大使には石川ゆかりの著名人が就いており、永井さんで28人目となった。