〔米株式〕NYダウもみ合い、29ドル高=ナスダックは安い(12日午前)
【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク株式市場は、強弱まちまちな米経済指標を眺めて、もみ合っている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比29.75ドル高の4万4178.31ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は79.18ポイント安の1万9955.71。 米労働省が12日発表した11月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%上昇を上回った。前日発表の11月の消費者物価指数(CPI)に比べ、根強い物価圧力が示された。ただエネルギーと食料品を除いたコア指数は前月比は0.2%上昇と、予想と一致した。 一方、米労働省が12日発表した新規失業保険申請は、7日までの1週間で前週比1万7000件増の24万2000件と市場予想(同=22万件)を上回り、雇用情勢の悪化を示唆する内容となった。 一連の経済指標は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を占う材料としてはまちまちな内容と受け止められ、方向感に乏しい展開となっている。 ナスダックは前日に2万の節目を超えたことで利益確定の売りが出やすい。 個別銘柄では、メルク、ジョンソン・エンド・ジョンソンのほか、コカ・コーラなどが上昇。一方で、エヌビディア、シャーウィン・ウィリアムズ、キャタピラーが安い。ダウ構成銘柄以外ではアドビが2025年通期の売上高見通しが市場予想を下回ったことを受けて急落している。 ニューヨーク証券取引所ではこの日、トランプ次期米大統領が取引開始を知らせるオープニングベルを鳴らした。