吉川愛、成田凌は「筋トレのお兄さん」 『降り積もれ孤独な死よ』撮影秘話明かす【オリコン ライターズ】
■「一瞬、絶望しました」ミステリアスな役どころで得た新たな手応え
そんな飾らない人柄が魅力的な吉川の新たな表情を見られるのが、7月7日(日)夜10時30分から始まる新ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』だ。 本作では2017年と24年、ふたつの時空が交錯する。17年、ひと気のない屋敷で13人の子どもの白骨死体が見つかるショッキングな事件が起こる。通称「灰川邸事件」と呼ばれるこの事件現場には、謎のマークが残されていた。 そして灰川邸事件から7年の時を経た24年、都内であらたにひとりの少女が失踪する。少女の足取りを追ううちに、灰川邸事件の現場に残されていた謎のマークが再び姿を現し、やがて幾重にも隠された真実をめぐり、物語が動き出していく。 原作は、講談社「マガジンポケット」で連載中の同名漫画(原作・井龍一、漫画・伊藤翔太)。「原作を読み始めたらあまりの面白さに、あっという間に引き込まれてしまって。スピード感がすごく、一瞬で読み終わってしまいました。凄まじい展開と大胆かつ繊細な描写が、最高におもしろいです!」と吉川は原作コミックを絶賛。 本ドラマで吉川が演じるのは、ミステリアスな女性・蓮水花音(はすみ かのん)。幼少期に親から育児放棄されるという過酷な出自を持つ花音は、やがて育ての親となる灰川に保護され、屋敷で暮らす。灰川を心から慕っている花音は、事件発覚後、灰川の無罪を主張しに警察を訪れ、冴木(成田凌)と共に事件の真相を追っていく。 「実は撮影が始まる前、一瞬”絶望”しました」そう吉川は打ち明ける。 「花音は、内心はなにを考えているのかわからないミステリアスさがある女の子です。ときに突拍子もない行動に出ることもあり、掴めそうで掴めないのも彼女の魅力。一方で原作や台本を読めば読むほど『どんな風に表現したらいいんだろう…』と思うこともあって。単にミステリアスなだけだと『不思議な子』で終わってしまいますし、“影”をつくりすぎるのも違うような気がしますし…」 演技経験が豊富な吉川も、この役どころにある種の難解さを感じていたようだ。 「撮影現場では、頭の中がフル回転です。考えながら少しずつ『積み上げるように』演技をしています。監督からのアドバイスを受けて、現場からの帰り道には『ひとり反省会』をすることもあります。難しい役どころでプレッシャーはありますが、このような経験はこれまであまりなかったので、とても楽しいです」 不安を感じながらもさっそく手応えを感じている力強い言葉には、吉川の精神的なタフさが垣間見えるようだ。