幸せ=「うまくいってる感」をつくりだす4つの行動
人は誰しも、幸せでありたいと思うもの。しかし、そもそも幸せとはどういう意味なのでしょうか? 幸せを感じるとは、どういうことなのでしょうか? この問いに関連して『幸せスイッチをオンにする メンタルの取扱説明書』(エマ・ヘップバーン 著、木村 千里 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、総合的な幸せの実態をとらえるには「ウェルビーイング」という概念が適していると述べています。 ウェルビーイングとは、「いきいきしている」とか「充実している」状態で、人生が順調な感覚を意味します。 「全体としてうまくいっている」「全体としていい気持ちである」という、より広い意味での幸せを表しています。 ですから、総合的な幸福感について聞きたいなら、「あなたは幸せですか?」と聞くより、「人生はうまくいっていますか?」と聞いたほうがよいかもしれません。 (「はじめに 幸せの仕組みを知ればうまくいく」より) そこで本書では「幸せ」を、「うまくいっている」「充実している」という“総合的な感覚”を指すものとして使っているわけです。 それは、「あなたは幸せですか?」と聞かれたときに返す、瞬間的な幸福感と人生全体の幸福感を足した答えのこと。 だとすれば、日々をどう過ごしていくかによって幸せへの道筋は大きく変わっていくはず。そこできょうは本書の第2章「私たちを幸せにするものは何?」内のTOOL9「幸せをコントロールする」のなかから、4つのエクササイズをご紹介したいと思います。 著者によれば、これらには2つの狙いがあるのだとか。まずひとつは、状況が手に負えないときにコントロール感を高めること。もうひとつは、不確実な感覚に耐えられるようになること。
EXERCISE1:日課を取り入れる
先が見える安心感とコントロール感を脳に与えるために有効なのは、生活にある程度の日課を取り入れること。 日課は自動的に発生するものであり、いちいち考えなくてもできますから、脳にあまり負担がかからないわけです。 ・寝る前の日課は、脳に「スイッチを切る時間だよ」と知らせるのにとても効果的で、寝つきを良くします。 ・仕事終わりの日課もおすすめです。たとえば、翌日やるべきことを書きだしたり、仕事と家庭で頭を切り替える手段(散歩など)をつくったりするとよいでしょう。 ・今後の予定を立てると、認知の負荷とストレスを減らせます。私は手帳で予定を管理するのが好きですが、今後の予定を立てられるならどんな方法でもかまいません。楽しいことを予定に入れておけば、報酬を予想して気分も良くなります。 ・自分の生活にはどんな日課を取り入れるのが効果的か考えてください。どの日課なら楽しめそうですか?(143ページより) 決して難しいことではないので、すぐに始められるのではないでしょうか? いずれにしてもこのように、ある程度固定化したスケジュールを用いてみるとよいようです。(142ページより)