熊川葛作り2泊みっちり 古民家宿プラン参加募る 若狭町
福井県若狭町の熊川宿で一棟貸し古民家宿「八百熊川」を運営するデキタが、地元特産「熊川葛(くず)」の生産を体験する宿泊プランの参加者を募っている。2泊3日の日程で、クズの根を踏んででんぷんを絞り出し、水にさらす作業「寒晒(かんざら)し」に挑戦したり、クズ料理を作ったりする。熊川葛の魅力や伝統的な製法についてPRしたい考え。 熊川葛は江戸時代から京都で売買され、菓子の材料として重宝された。疲労回復や風邪に効能があり、地元では「常備薬」としてどの家にもあったという。重労働であるため戦後に生産が途絶えたが、2011年に熊川葛振興会が発足し、現在は60~70代の5人が作っている。寒晒しは、水温が5度以下でないと抽出したでんぷんが発酵してしまうという。 宿泊プランは同振興会の協力を得て実施する。来年1月31日から2泊3日の日程で、じっくりと体験してもらうため定員は2人。1日目はクズの根の粉砕などを見学し、2日目に寒晒しやクズを使った料理の体験を行う。デキタの山川みをさん(44)は「冬の熊川の魅力の一つとして広めたい」と話した。 料金は1人7万5千円~(宿泊費や食事代、体験料など込み)。八百熊川公式サイトで申し込みを受け付けている。1月18日には寒晒し見学ツアーもあり、午前10時と午後1時半開始の2部でそれぞれ定員10人。料金は1人2500円で同サイトからの申し込みが必要。 問い合わせは八百熊川=メールinfo@yao-kumagawa.com