55歳、貯金は500万円しかありません。老後のための2000万は絶対必要なのでしょうか?
人生100年時代とも言われている最近の世の中ですが、長生きすれば気になってくるのが老後資金です。1500万円、2000万円、2500万円と、老後に必要な資金には多くの諸説がありますが、実際のところいくら必要になるのか気になる方は多いのではないでしょうか? 本記事では日本の平均寿命が84歳と年々伸び傾向にあるため、余裕をもって100歳まで生きたときに必要となってくる老後資金額と65歳以上の方が現在貯金している額について紹介します。のびのびとしたセカンドライフを送るために、ぜひ参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
65歳以上の単身無職世帯に必要な老後資金額
統計局の調査による「65歳以上の単身無職世帯の家計収支(1ヶ月)」の結果を図表1にまとめました。
※統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成 65歳以上の単身無職世帯は、実収入のうち年金などの社会保障給付が11万8230円で約93%を占めていますが、税金や社会保険料などがかかってくるので消費支出として使える可処分所得は114,663円となります。 そのため消費支出の全てをまかなうことはできず、老後の生活で毎月3万768円の不足金が発生します。1年間で36万9216円不足するので、100歳まで生きるとしたら35年間で約1292万円の老後資金が必要になります。
65歳以上夫婦のみの無職世帯に必要な老後資金額
統計局の調査による「65歳以上夫婦のみの無職世帯の家計収支(1ヶ月)」の結果を図表2にまとめました。
※統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成 65歳以上夫婦のみの無職世帯は、実収入のうち年金などの給付金が89.3%を占めています。しかし、税金や社会保険料などがかかってくると消費支出として使える収入は21万3042円となります。 そのため消費支出でまかなうことはできず、老後の生活で3万7916円の不足金が発生します。1年間で45万4992円不足するので、100歳まで生きるとしたら約1590万円の老後資金が必要になります。