有原に続き上沢も…再度の「メジャー経由ソフトバンク入り」に問題提起した新庄監督の思い 鬼筆のスポ魂
■古巣は恨み節なし
ポスティングシステムで米球界に挑戦後、所属球団との契約が切れればFAとなる。こうした現状に、球界関係者の中には「ポスティングシステムを利用して移籍した選手が日本球界に戻る際は、古巣としか契約できないようにルールを変更すべきだ」という声が出ている。しかし一方で、ポスティングシステムは保留権の売却に当たり、移籍を容認した時点で金銭的な見返りを期待したわけで、有原や上沢への批判はお門違いではないか-との指摘もある。例えば2人が金銭トレードで国内の球団に移籍した後、さらに何らかの事情で他球団に移籍したとしても違和感はない。
注目すべきは、新庄監督の発言とは別に日本ハム球団からは批判的な声が一切聞こえてこない点だ。上沢が戻ってこなかったからこそ、最速158キロを誇る2年目左腕の細野晴希投手(22)や、昨季プロ初勝利を挙げた194センチの大型右腕、達孝太投手(20)ら若手の成長株が先発ローテーションに割り込む余地ができたと前向きに捉えているようだ。日々新たなチームを造っていく-という日本ハムの編成方針を改めて思い知る。=金額は推定
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【プロフィル】植村徹也(うえむら・てつや) サンケイスポーツ運動部記者として阪神を中心に取材。運動部長、編集局長、サンスポ代表補佐兼特別記者、産経新聞特別記者を経て特別客員記者。岡田彰布氏の15年ぶり阪神監督復帰をはじめ、阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。