社説は読まなくてもいい。それよりも重要なのは…仕事のデキる人がやっているタイパ最強の新聞の読み方
■新聞は無理して読むものではない 【高井】さっきオススメと言ったけれど、今回の「迫真」は僕は読んでません(笑) 「1」と「2」を読んで、今回はあまり面白くないなー、と感じたから。 連載記事は、全部じゃなくていいので、初回はひとまず読んでみる。イマイチだな、と思ったら、次の日からしばらく読まなくていい「塊り」として飛ばす。社説と「迫真」を読まないと、総合面の右ページは2本くらいしか記事はないわけです。 【布施川】それだとサクサクめくれそう。 【高井】「迫真」以外に1面の企画も読む価値が高いものが多い。これもすごい手間がかかってるから。ただ、初回か2回目まで読んで、つまんなかったら読まなくてもいい。無理して読むようなものじゃないから、新聞は。 読まない記事を見極められると、楽にスラスラとめくっていけるようになる。情報摂取の効率が格段に上がる。僕の場合、「作る側歴28年」の蓄積があるから、見出しを見たらほぼ中身が分かる。全部読む記事の数はすごく少ない。でも「読まないものにお金を払うのは損」じゃない。見出しは目を通しているから。 【新倉】見出しだけでも読む価値がある? 【高井】やってみれば、言ってる意味がわかると思うよ。何度も言うけど、新聞は連続テレビ小説なので、毎日読んでいると「あ、ここ知ってる」が増える。そうすると中身まで読む部分が減っていきます。「これは昨日の続きだ」とか「これはまとめだ」みたいにスルーできる場所が見えてくる。とにかく最優先は「めくる習慣」を定着させること。 ---------- 高井 宏章(たかい・ひろあき) 経済コラムニスト 1972年名古屋生まれ。1995年に日経新聞入社。マーケット、資産運用などが専門分野。2016年からロンドンに2年駐在。編集委員として動画解説「教えて高井さん」や「日経ニュースプラス9」のキャスターも担当した。「高井浩章」名義で2018年に出版した『おカネの教室』は10万部超のロングセラーに。日経退職後、YouTubeチャンネル「高井宏章のおカネの教室」を開設。Twitter、noteでも幅広く情報を発信している。2025年4月に千葉商科大学付属高校の校長に就任予定。三姉妹の父親で、趣味はビリヤード。 ----------
経済コラムニスト 高井 宏章