衰退する漁業の救世主となるか、「陸上養殖」関連9銘柄
日本の漁獲量は減少傾向が続く中、巨大な水槽で温度管理・水質管理をする「陸上養殖」が国策として注目を浴びている(イメージ写真:masy / PIXTA)
海面ではなく、陸上に設置した巨大な水槽で魚を養殖する「陸上養殖」への参入が、大手、異業種を中心に相次いでいる。 水産庁は2023年4月より陸上養殖業を届出制にしたが、2024年1月までに662件の届出があった。2021年に同庁が確認した同業者数は391件だったので、単純比較はできないが、3年近くの間に1.7倍に増加した勘定だ。 日本全体の漁獲量は1982年をピークに減少傾向が続く。農林水産省の漁業産出額(卸価格ベース、海面のみ)では2022年は1兆4372億円とピークの半分近くになっている。 一方、このうち養殖分は5211億円と36%を占め、その割合は上昇傾向だ。この統計が始まった1960年の養殖率は9%だった。
本文:2,869文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
野津 滋