角田裕毅vsマグヌッセン、ジェッダ29周目ターン1~2勝負の分かれ目は右ミラー破損…中野信治氏は「ブレーキングが甘くなった」と指摘|WEDNESDAY F1 TIME
2024年のF1第2戦サウジアラビアGPで、角田裕毅は15位フィニッシュとなった。レーシングドライバーの中野信治氏が、角田にとって同レース最大のハイライトとなった、29周目ターン1~2の駆け引きについて見解を示した。 【動画】29周目、角田裕毅が一度前に出るも、ターン2でマグヌッセンが抜き返す…このワンシーンがレースの分かれ目に 第2戦サウジアラビアGPで角田裕毅は今季初の予選Q3進出を果たし、決勝では9番グリッドからレースを開始させた。序盤の6周目、ランス・ストロールが高速区間でウォールに接触し、そのままバリアに衝突するというクラッシュが起きる。6/50周目ですぐさまセーフティーカーとなり、多くのドライバーはハードに履き替えて最後まで走り切る狙いに出た。ここで4台のマシンがステイアウトを選択している。 レース再開後、角田裕毅はケビン・マグヌッセンが強引に仕掛けてきて角田はP13にポジションを下げてしまった。だがこの際、マグヌッセンは角田をコース外から抜き、ポジションを戻さなかったとして10秒のタイムペナルティが課された。マグヌッセンはこの前にもアレクサンダー・アルボンを狭い区間で弾いたとして10秒加算となっていたため、マグヌッセンは合計20秒のペナルティとなった。
マグヌッセンは角田、エステバン・オコン、アルボン、ローガン・サージェントと続くトレインを先導しつつ、意図的にペースを落として走行を続ける。角田は29周目のターン1で一度マグヌッセンを抜きかけるが、アウト側からかぶせてきたこともあり、ターン2では逆に押し出される形になって抜き返される。ここでダーティーなラインを走行したために角田のマシンはトラクションがかからず、後ろのオコンにも抜かれてしまった。 ここから角田はさらにポジションを下げ、結果的にサージェントの前でフィニッシュしたものの、レース前のピットアウト時にアンセーフリリースがあったとして5秒加算。角田は15位降格となってしまった。 一方のハースはマグヌッセンが文字通り“捨て身の走り”をしたことにより、ニコ・ヒュルケンベルグが集団の前でピットアウトすることに成功。そのままP10でフィニッシュし、値千金の1ポイントをもぎ取っている。マグヌッセンは僚友がタイヤ交換を終えるとともにペースアップ。レース終了後には20秒ペナルティを受けたものの、優勝したマックス・フェルスタッペンと同一周回の12位で完走となった。