《国民の皆様へ》20年後、消化器外科医が半減します...「胃がんや大腸がんなどの《命にかかわる手術》が受けられなくなる」というヤバすぎる現実
忙しさの割には薄給
しかも、消化器外科医がどれだけ緊急手術に対応し、高度な医療を提供したとしても、診療科によって給与に差はない。 諸外国では認められている医師への技術料などは、日本では一切なく、医師の患者に対する責任感によって支えられているのが現状だ。 日本消化器外科学会によると、特に大学病院に勤める医師は、一般病院の医師に比べ給与水準が極めて安く、近隣病院の外勤(アルバイト診療)に行くことで、低い給与を補っている。 ただし、平日の時間内は非常に多忙なため、夜間の休息時間や、休日の家族と過ごす時間を削り、自身の健康や、プライベートを犠牲にして働いている消化器外科医が多いという。 さらに2024年4月から「医師の働き方改革」が始まり、医師の時間外労働時間の上限は原則年960時間、月100時間未満となったことの影響も生じている。 ある大学病院に勤める消化器外科医のBさん(30代男性)はこう語る。 「世間的に医師の給与は高いと思われがちですが、私のような大学病院で働く医師の年収は約400万円ほど。大学からの基本給は少ないので、手術がない日は関連病院で外勤もするのですが、今年の4月から労働時間が制限され収入も減りました。外勤で基本給と同じくらいの収入があったので、基本給を上げてくれないと生活できません」 「医師は高給取り」というのは、特に大学病院で働く消化器外科医には当てはまらないのだ。 後編記事『「激務のわりに特別給料が高くもない」「育てるのに10年かかる」...《20年後に消化器外科医が半減》医療崩壊を防ぐために「今すぐやるべきこと」』では、消化器外科医を増やしていくための改善策などについて、解説する。
週刊現代(講談社)
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