【バレー】真鍋政義監督「最大集中していく」パリ五輪切符獲得へ12日韓国との初戦から全力投球
バレーボール女子日本代表が11日、パリ五輪出場権をかけて臨む最後の大一番「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会」の初戦となる韓国戦を翌日に控え、会場の西日本総合展示場で公式練習を行った。 残り5枚のパリ切符はこの予選ラウンド(R)最終第3週終了後の世界ランキングで決定。現在アジア最上位となる同6位の日本は切符へ優位な状況だが、真鍋政義監督(60)は「最大集中していく」と初戦からの全力投球を宣言した。 約1時間半の公式練習を終えた真鍋監督は、大きくうなずいて口を開いた。「全員の調子がいいですね」。通算6勝2敗と好調をキープし、勝負の福岡大会を迎えた。初戦で相まみえるのは38位の韓国。「まずは初戦が大事。最大集中して先行逃げ切りで行きたい」と引き締め直した。 現在アジアトップの6位。万が一中国に逆転を許しても、ランキング下位相手からの大敗を避けられれば獲得は濃厚だ。それでも「相手のことは全く関係なく、韓国に勝つことだけに集中している」と指揮官。古賀主将も「ポイントを取りにいく」と言い切った。韓国、13日のカナダといった下位国からきっちりと白星を収めてパリへ。その道筋はしっかりと立っている。 これまでの成長を披露する舞台だ。昨秋の五輪予選W杯バレーは開幕5連勝からトルコ、ブラジルに連敗を喫し、切符獲得を逃した。その2戦で浮き彫りとなったのは、20点台に到達後のもろさ。今回の合宿や大会では、終盤戦の戦い方に重点を置き、強化を図ってきた。第2週中国大会のドミニカ共和国戦では、2-1の第4セット序盤に最大8点差をつけられながらも食らいつき、18-22から4連続得点で同点。そのまま25-23で勝利を収めた。真鍋監督は「去年よりメンタルがひと回り大きくなった。ミスが少なくなったのは全く違うところ」と、チームの成長に目を細める。 東京五輪後に再就任し、2年半。「パリ五輪出場が私の一番のミッション」と掲げてきた。「今週決められるようにベストを尽くします」。日本のファンの前で笑う。【勝部晃多】 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12で、7枠が決定済み。残り5枠はネーションズリーグ(VNL)予選R終了時(6月17日)の世界ランキングで決まる。日本は(1)アジア&オセアニア最上位、または(2)出場権未獲得国の中でアフリカ勢トップを除いた上位3カ国に入ることが条件。日本は現在アジア最上位の6位。このまま1番手を維持すれば(1)で出場権を手にできる。 指標となる世界ランキングは試合ごとに付与されるポイント(P)を合算しながら随時更新。仮に中国に逆転を許して(1)での出場権獲得を逃した場合、日本と(2)を争うライバルは、10日時点のアフリカ勢1番手は20位ケニアのため4位イタリア、9位オランダ、10位カナダの3カ国。下位相手の大敗を避けられれば、パリ行きは濃厚な状況だ。