小学校から「自転車保険」加入の案内が。娘の自転車はありますが、スピードも出さないし毎日乗らないので保険は不要ですよね?
自転車の保険加入について、条例で義務としている自治体が増えています。しかし、「自転車にはたまにしか乗らないから不要だ」と考える人もいるでしょう。まったく自転車に乗らない場合は加入する必要はないものの、たまにでも乗るのであれば備えておくほうが安心です。 本記事では、子どもが自転車保険に加入したほうがよい理由と、自転車保険の選び方について解説します。子どもの自転車保険について悩んでいる人は、参考にしてください。
子どもの自転車事故の割合
警視庁「都内自転車の交通事故発生状況」によると、自転車による事故は増えています。2018年に自転車が関与した事故率は36.1%でしたが、2023年には46.3%に増加していました。 特に、子どもの自転車事故はほかの年代に比べると多い傾向です。警察庁の「令和5年における交通事故の発生状況について」によると、2023年の歩道における自転車対歩行者の歩行者死亡・重傷事故件数は10~14歳が9.9%、15~19歳が30.5%と約40%が10代で、他のどの世代よりも多いと分かりました。 自転車事故の被害者側になるだけでなく、加害者側になる場合もあります。加害者になった場合は、多額の損害賠償金を支払う可能性があるでしょう。過去には、自転車に乗っていた当時11歳の小学生が他人をけがさせたとして、9521万円の賠償金支払いを命じられた事例もあります。
自転車保険を選ぶ際のポイント
自転車保険にはさまざまな種類があります。補償額はどれくらいがよいのか、補償範囲はどの程度がよいかなど、ポイントがたくさんあって選べない人もいるでしょう。 本項では、子どもの自転車保険に加入する場合に、どのようにして選ぶとよいかについてポイントを解説します。保険料を払いすぎたり重複したりしないよう、確認して契約しましょう。 ■補償内容を見る 自転車保険の補償内容は、「自分のけがや死亡時の補償(傷害補償)」と「相手のけがや死亡時の補償(個人賠償責任補償)」のいずれか、または両方です。自分が被害者になった場合の補償だけでなく、加害者側になった場合の損害賠償金も支払えるようにしておきましょう。 自転車乗車中の交通事故以外にも、人の家のものを壊した際の賠償金や歩行中の交通事故の医療費、パンクや故障時などのロードサービスも対応してくれる自転車保険があります。 損害賠償金額が高い・補償範囲が広い場合は、保険料が高くなる傾向です。必要な補償と保険料のバランスを考え、納得できる自転車保険に加入しましょう。 ■ファミリープランも検討する 子どもだけでなく親も自転車に乗る場合は、自転車保険のファミリープランも検討してください。個々に加入するよりも家族で加入したほうが、保険料をおさえられる可能性が高いです。保険会社などにもよりますが、ファミリープランの補償範囲が契約者本人と家族で違うケースもあるため、事前に確認しておきましょう。 ■補償内容が重複していないか調べる すでに加入している火災保険や自動車保険の特約などで、自転車保険と同じ個人賠償責任補償を受けられることもあります。親が加入している火災保険や自動車保険であっても、家族全員が補償の対象になっているかもしれません。補償内容が重複していても、実際に受けた損害額までしか保険金は支払われず、損害賠償の保険金がたくさんもらえるわけではないため、事前に確認しておきましょう。