ヤンキース田中の“配慮ある言葉遣い”にダルビッシュが『あっぱれ』
田中はこの日、午前9時過ぎに白いレンタカーで、球団広報、通訳を伴い、球団のマイナー施設にやってきた。この日のタンパは、最高気温が15度以下で、風も強く肌寒かったが、半袖短パン姿で球場入りすると、フィールドで約10分間のキャッチボールを行った後、ロスチャイルド投手コーチらが見守る中、ブルペン投球練習を行った。 最初に4球の立ち投げの後、控え捕手のセルベリが腰を下ろす。日本では捕手を座らせることがなかったため、今季初の本格的なブルペン投球練習は、23球。スライダーやフォークなどの変化球も織り交ぜた。マイナー施設での滞在時間は2時間足らず。取材陣には対応することなく、練習後、車で立ち去った。 この日の段階では、ヤンキースの春季キャンプは正式にスタートしていないため、メディアは球場施設からシャットアウトされている。田中の練習も、グラウンドの外から“遠目”に見るだけだったが、それでも、この日は早朝から日米約70人を超えるメディアが、施設の玄関前で待ち構えていた。 注目の田中が練習に訪れることが確実で、前日に今季限りでの現役引退を表明した主将のジーターも、通常ならここで練習するからだ。田中の肉声が獲れなかった日米のメディアは、それならば、と、球を受けたセルベリに、その印象などを聞く為に群がった。テレビ、カメラ、記者陣に取り囲まれた控え捕手は、「田中が、ヤンキースに来て、とても、興奮している。まだ、僕は、今日、少し球を受けただけ。だが、直球は走っていたし、フォームもスムーズだった。これからキャンプが進んでいけば、もっと良くなって行くだろう」と、にこやかに話した。