キンタロー。予想外の義母同居育児──亡き母と愛娘つなぐ、24年越しの“おねだり”
母親のDNA継いだ“ちびキン”ちゃん
そんな彼女が、「子どもってすごいです!」と手放しで喜ぶのは、出産までの道のりが平坦なものではなかったことも無関係ではない。夫婦2人で不妊治療にも取り組んだ。 「うちは、男性不妊だったんですけど、女性不妊でも男性不妊でも、結局負担が大きいのは女性の方なのかなって」との感想を抱いたそうだが、「私が摂取しなきゃいけない薬がたくさんあったりとか。ズボラな私が12時間おきに毎日注射打って。結構大変でした」と内幕を聞けばごもっとも。その頑張りは、“結構”どころではなかったはずである。 いよいよ出産となっても、一筋縄ではいかぬ。当初は自然分娩の予定だったものが、緊急帝王切開になったのだ。 ここで唐突に、「何でか分かります?」とクイズ形式で筆者に迫ってきたキンタロー。 (……ネタがあるのかな?)と大方察しはついたが面倒臭いので、「えーっと、(胎児の)顔がデカかったから?」とあえて身もふたもなく返すと、「……そうなんですよ」と少々不満げだが、案の定である。 「予定日が近づいてきたら先生が、『申し訳ないけど、ちょっとレントゲン撮らせてほしい』って。これはただごとじゃないなと」 先生と一緒に写真を確認して驚いた。 「赤ちゃんの頭が子宮口にギッチギチ! 先生が『これは下りてこられないです!』って。骨盤の開き具合が小さかったのと、赤ちゃんの頭のサイズが平均より大きかったっていうダブルで」 ……間違いなく母親のDNAだ。 一方でふとよぎったのは、子供の頃の彼女がクラスメートに「しょくぱんまん」と揶揄(やゆ)されることになった原因が“大きな顔”だったという話である。 いや、今や女性としても芸人としてもチャームポイントの一つではあるが……とあれこれ考えてしまい筆者が口ごもっていると、「私に似てくれた部分があるっていうことで、ちょっとうれしかった!」と笑うキンタロー。 なぜかこちらまでうれしくなった。