アーサー・ルクレールがフェラーリ499PでWECルーキーテスト出走へ。一方で2025年のファクトリー・ラインアップは変更なし
フェラーリは、2025年WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスにおける2台のファクトリー・フェラーリ499Pのドライバー・ラインアップを変更せずに継続する。耐久部門のボスであるアントネッロ・コレッタが認めた。 【写真】2025シーズンも継続が決まった6名のフェラーリ499Pドライバーたち コレッタはイモラで開催された『フィナーリ・モンディアーリ』に集まったメディアに対し、ファクトリーチーム『フェラーリAFコルセ』の50号車と51号車のラインアップが「(2024年と)まったく同じになる」と明かし、「両方のラインアップで、(2023、2024年と)ル・マンを制した。とてもうれしい」と付け加えた。 ル・マン24時間レースの直近の優勝者であるアントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセンは、8ラウンドのチャンピオンシップで再び50号車をドライブし、アントニオ・ジョビナッツィは再びジェームス・カラド、アレッサンドロ・ピエール・グイディとチームを組んで、姉妹車である51号車のステアリングを握ることになる。 フォコとモリーナは最近、ダビデ・リゴン、ダニエル・セラ、アレッシオ・ロベラ、リル・ワドゥーとともに、ファクトリードライバー契約を更新したばかりだ。 ル・マンでの2回の優勝に加え、これらふたつのファクトリー・ハイパーカー・エントリーは、最初の2シーズンで合計8回の表彰台を獲得している。また、フォコ、モリーナ、ニールセンは、残り1戦となった2024年のハイパーカー・ドライバーズチャンピオンシップで2位につけている。 さらにコレッタは、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのレースウイナーで、フェラーリの開発ドライバーであるアーサー・ルクレールが、シーズン最終戦翌日(11月3日)にバーレーンで行われるルーキーテストにおいて、ハイパーカーチームに加わる予定であることを確認した。 フェラーリの現F1スター、シャルルの弟であるアーサーは、シングルシーターから転向し、今季は耐久スポーツカーレースに初参戦した。 パニス・レーシングからエントリーしたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは、7月のイモラ4時間レースで初勝利を収めたほか、スクーデリア・バルディーニ27でジャンカルロ・フィジケラ、トマソ・モスカとともにフェラーリ296 GT3でイタリアGT選手権に参戦している。 なおWECでは、フェラーリのサテライトカーであるAFコルセ83号車の来季ラインアップはまだ確定していない。しかしながらコレッタは、ルーキーテストでドライブする24歳のルクレールは「来年の選択肢にはない」と述べている。 「我々の目標は、彼が成長し続け、プロトタイプ(レース)でより多くのチャンスをつかめるようにすることだ」とコレッタは語った。 「我々はドライバーの成長を支援したいと考えており、最善を尽くしている」 さらにコレッタは、ルクレールが2025年もGT3マシンでレースを続ける予定であることを示唆し、「我々の夢と彼の夢が、もっとも重要な選手権において前進することであるのは、明らかだ」と述べている。 [オートスポーツweb 2024年10月21日]