「全財産を田辺市にキフする」 “紀州のドン・ファン”遺言書は有効 和歌山地裁が判断
日テレNEWS NNN
“紀州のドン・ファン”が残した莫大な遺産の行方を巡り、司法の判断が下されました。 ◇ “紀州のドン・ファン”こと、野崎幸助さん。2018年、和歌山県田辺市の自宅で、急性覚醒剤中毒で亡くなりました。
──覚醒剤を使用しているのを見た?(2018年) 元妻・須藤早貴被告 「…」 その後、元妻の須藤早貴被告が、野崎さんを殺害するなどした疑いで、逮捕・起訴されています。
野崎さんの遺産は、約15億円にのぼることが判明。残したとされる遺言書には… 野崎さんの遺言書とされる文書 「いごん。個人の全財産を田辺市にキフする」 市への寄付─。これに“納得できない”と声を上げたのが、野崎さんの親族です。残した文書は無効だとして、田辺市側を相手取り、訴えを起こしました。
争点となっていたのが、文書の筆跡です。 親族側は、野崎さんが書いたとされるメモなどと、遺言書の筆跡鑑定を実施。「遺言書の筆跡は、野崎さんのものではない」などと主張しました。 一方、田辺市側は、「すべての文字で筆跡の特徴が一致している」と主張。真っ向から対立していました。
21日に下された判決は… 和歌山地裁(判決文より) 「本件遺言書の各文字、それぞれの筆跡については、幸助固有の筆跡、筆癖が認められる。幸助の筆跡であるとみて相違ない」 遺言書は有効。親族らの訴えを棄却しました。 ◇ 判決を受け、市の担当者は… 和歌山県田辺市の担当者 「結構長い期間の裁判となったので、改めてほっとしているのが率直な感想でございます」 親族側は、今後の方針についてまだ明らかにしていませんが、21日午後7時から代理人弁護士による会見が行われる予定です。 (6月21日午後6時50分ごろ放送『news every.』より)