ジュエリーは「万遍なくつけない」のがポイント 「大人ジュエリー」印象が変わる“1カ所集中テク” お手本はミラノのマダムの「思い切りの良さ」
直感やインスピレーションを司る中指に着けるリングは「ミドルリング」。左手の中指は、人間関係を円滑にしたいときに、そして右手は直感力を高め、邪気を払いたいときに。 薬指は「アニバーサリーリング」。婚約指輪や結婚指輪を左手の薬指にするのは、心臓から血管がつながっている特別な指だから、といわれています。左手の薬指は、愛や絆を深めたいとき、右手は心を落ち着かせたいときに。 こんなふうに、左右、そして指1本1本に意味があるのです。
ジュエリー自体が自分の身を守る、家族の権威を示す――など、古からさまざまな意味を持っていることを考えると、知っておくだけでも良いかな、と思います。 そして朝、クリアな気持ちで、直感を冴え渡らせ、その日のリングと着ける指を「決断」する。 惰性ではない、そのことこそが、大きな意味を持つのです。 ■ゴールドにもさまざまな種類がある ゴールドにはホワイト、イエロー、グリーン、ピンクなどさまざまな種類があります。なかでも、イエロー、ピンク、グリーン―― ゴールドを総称してイエローと呼ぶことにしましょう。
イエローは、身に着けると濃厚な表情で体温がグッと上がる印象。 対して、体温が低いのが、ホワイトゴールドやシルバー、プラチナなど。 ほかにもガラスやメッキなどもあるので、色が黄色系、白系で見分けると良いと思います。 イエローで揃えると、平均体温はアップし、艶っぽさやゴージャス感が増し、ホワイトで揃えると、逆に体温は下がり、クールな見かけに。 夏はイエローだけだと少し重く暑苦しい、冬のホワイトオンリーは、もしかしたら見た目にも寒すぎるかも? だとすると、平熱にするために、どんどん混ぜれば良い。
ヨーロッパを旅すると気づきますが、マダムたちのジュエリーコーディネートは本当に素敵。ミラネーゼはこっくりとゴールド多め。パリジェンヌは軽やかにシルバーメイン。それぞれの女性像が表れているようで、見ていてワクワクします。 靴やバッグの金具とジュエリーも、特に同じ色で揃える必要はありません。自由に混ぜて、テイストや温度をミックスしていけが良いのです。 例えばですが、パールのネックレスにゴールドのコインネックレス、耳元はゴールドとシルバーが両方使われたイヤカフを。
バングル、ブレスレットは、「とにかく持っているだけ全部」。ネイティブアメリカンが作るような彫りが施されたシルバーバングル、ダイヤモンドのテニスブレスレット、半貴石の数珠のようなブレスレット、そして、革ベルトのクラシックな時計。 リングも、ボリューミーなシルバーを人差し指に、ゴールド、シルバーの2連を小指。オニキスをセットしたゴールドのリングは薬指に―― 正解はないので、思いのままに。
大草 直子 :ファッションエディター・スタイリスト