共に春の三重県4強、記念試合 昴が最終回に逆転勝利 山商は3回に集中打
高校野球、夏大会前に3年同士で
今年の東海地区高校野球県大会の4強で、初の3位入賞を果たした県立昴学園(東拓司監督)と、東海地区代表として16年ぶり2回目のセンバツ出場を果たした宇治山田商業高(村田治樹監督)の3年生同士による記念試合がこのほど、三重県伊勢市のダイムスタジアム伊勢であり、白熱した試合を繰り広げた。 スタンドのブラスバンドやメガホンを持った後輩たちの声援が盛り上げた。 試合は夏の県大会を前に、3年生たちの記念になればと開催した。 昴は初回に青木大斗主将の適時打で先制したが、3回に山商伝統のつなぐ野球を表す集中打を浴び1―6と突き放された。 しかし6回、2死満塁の好機で、大橋晶人選手の三塁への当たりが敵失を誘った隙に3人が生還し4―6と詰め寄ると、その後粘りを見せ、8回までに2点を追加し試合を振り出しに戻した。 さらに勝ち越しを狙う昴は6―6の最終回、先頭の5番・橋本航季選手と6番・高橋佳汰選手が四球と右前打で出塁すると、続く打者が2打席連続で打ち取られる中、盗塁など積極的な進塁で2死二、三塁とした好機に相手投手が暴投。この隙に三走の橋本選手がホームに駆け込み7―6で逆点勝利した。 スタンドからはブラスバンドとメガホンを持った後輩たちをはじめ、学校関係者や保護者らが応援に駆け付け、公式戦さながらの白熱した戦いに熱い声援を送った。 試合終了後、山商の村田監督から青木主将に「また夏に頑張って試合しような」などとエールが送られる場面もあった。 青木主将は「3年全員が力を合わせ、これまで見たこともないようなプレーをすることができ感動しました。夏もこの調子で頑張りたい」と笑顔で話した。東監督は「きょうは最後まで諦めずに本当によく頑張ってくれた。夏の大会もこの流れていってくれたら」と話した。