「命を落としかねない状況」 認定こども園で米粉パン食べた5歳女児 アナフィラキシーショックで搬送 三重・名張市
「命を落としかねない状況だった」と母親は訴えています。三重県名張市の認定こども園で、5歳の女の子がアナフィラキシーショックで救急搬送されていたことがわかりました。原因はおやつで出された米粉のパン。なぜこんなことが起きたのでしょうか? 【動画】認定こども園でアナフィラキシーショック
「寝たら死んでしまう…」 意識がもうろうとする中でつぶやいた女の子
三重県名張市に暮らす5歳の女の子。重度の食物アレルギーを患っています。 女の子の母親: 「卵、小麦、乳が特に強くて、魚とかカニ、エビ、イカ、食べれないものの方が多くて…食べれるものを言った方が早いくらいです」 アレルギー物質を含んだ食べ物を口にしないよう、食材には常に注意しています。通っているこども園でも、給食やおやつのメニューに目を通し、誤ってアレルギーの原因となる食べ物を口にしないよう確認しています。 しかし5月、命を落としかねない事態に巻き込まれました。
女の子が4月から通う「名張きぼうのこども園」。5月30日、午後3時すぎのこと。この日のおやつは米粉パン。事前に渡されたメニューには、アレルギー物質の表示はありませんでした。 女の子の母親: 「本来ここにアレルギー物質が出てくるんですけど、この米粉パンとジャムのところには一切アレルギー成分が書かれてないので、大丈夫と思いました」 「毎日手作りおやつ」とアピールしていた、このこども園。小麦粉などを使わずに作った米粉パンなのだと思い、女の子は半分に割ったロールパンを完食しました。
それから約1時間後…。 女の子の母親: 「園長から電話がかかってきて、ちょっと首元をポリポリかいているから、薬があれば持ってきた方がいいかもしれないっていう、軽い感じだった」 汗をかいて肌がかゆくなった程度だと思いながら、母親は園へと向かいました。すると…。 女の子の母親: 「すごく大きな湿疹が顔中に広がってて、唇も青いし、明らかに気管が腫れて呼吸がヒューヒューいっていて」 アナフィラキシーショックを起こし、意識がもうろうとしていたのです。母親はすぐに家から持ってきた注射薬を投与し、救急車を呼ぶよう求めました。 女の子の母親: 「救急車を待っている間に『すごく眠い。でも寝たら死んでしまうから、寝るの我慢する』って、5歳にして死を悟ったことを言ってきたから、相当この子自身も死を意識したんやろうな」 すぐに近くの病院に搬送され、一命は取り留めましたが、翌日まで入院しました。