フロントガラスは、どんなクルマでも紫外線カットの性能はほぼ同じ。ただ、その他のガラスは、クリアガラスとUVカットガラス、スーパーUVカットガラスとで大きな差が

クリアガラスのクルマでは、前席サイドガラスとリアガラスで1000マイクロワットをこえる数値を観測。ただし、UVカット機能の備わるガラスを装備するクルマでは、30分間の観測では、日焼けが始まるといわれる500マイクロワットを超える数値は確認されず、スーパーUVカットガラスを装備するクルマでは、全てのガラスで1マイクロワット以下という観測結果に。「99％紫外線をカットする」という性能を裏付ける結果となりました。 ちなみにフロントガラスは、30年以上前から紫外線カット機能も備わるフィルムを挟んだ合わせガラスが義務化されています。そのことから、オープンカーでは343マイクロワット、その他のクルマは6.5、3.2、0.3など、ごく低い数値となりました。 UVラベルによるテストにおいても、オープンカーやクリアガラスのクルマは時間の経過で赤くなったのに対し、UVカットガラスはわずかに赤くなり、スーパーUVカットガラスはまったく色が変わらない、という結果に。やはりUVカットガラスを装備する車内では、紫外線は十分にカットされているようです。

肌がじりじりしても、UVカットガラスを装備するクルマであれば日焼けはしないそう。ただ長時間だと日焼けしてしまう可能性があるので、注意が必要

ガラスメーカーによると、車内でも日差しが当たる場所では、じりじりと肌が焼ける感じがするのは、実は紫外線ではなく赤外線が原因だそう。赤外線は太陽からも出ており、これが暑さの原因となるそうです。長時間日差しがあたるような状況では対策が必要かもしれませんが、短時間であれば「日焼けしない」というのは、本当なのです。 Text:吉川賢一 Photo:PHOTO AC、Adobe Stock