伝統の追い込み漁体験 奄美市・芦花部小中 海の恵みに感謝
鹿児島県奄美市名瀬の芦花部小中学校(小島士郎校長、児童生徒39人)は6日、学校近くの有良海岸で追い込み漁の体験学習を行った。児童生徒や保護者、地域住民合わせて約100人が参加。児童生徒らは自然の豊かさや海の恵みを体感し、命をいただくことへの感謝の気持ちを育んだ。 追い込み漁体験学習は同校の恒例行事。昨年度は天候不良で中止となったため、初めて体験する児童生徒もいた。児童生徒らは正午ごろから追い込み漁に挑戦。保護者と海に入り、海面をたたきながら海岸から約50メートル先に仕掛けた網へ魚を追い込んだ。引き潮の時間帯に重なったことから、追い込んだ魚が網にかかっているところを見ることができ、子どもたちから大きな歓声が上がった。 漁の後は魚のうろこ取りにも挑戦。生きた魚に初めて触れる児童もいて、保護者らの指導を受け真剣な表情で取り組んでいた。児童生徒らは魚を捕らえ、調理して食べるまでを経験することで、命の大切さについて考えた。 児童生徒らは「初めてこんなにたくさんの魚が捕れて楽しかった。うろこ取りもできて、いい体験になった。元気に泳いでいた魚なので、感謝していただいた」「地域の方や保護者の方など、たくさんの方々の協力のおかげで伝統の追い込み漁を大成功させることができた。魚もたくさん捕れてうれしかった」と笑顔を見せていた。