「絶対大丈夫じゃない」 児童奔走、流血の高齢男性救う 若宮小6年生の3人に感謝状 神戸
公園で頭から血を流している高齢男性を発見して通報したとして、兵庫県警須磨署は若宮小学校6年の男子児童3人に署長感謝状を贈った。2人が近くの消防署に走り救急車を要請したほか、1人が警察に的確に情報を伝えるなど役割分担。男性は病院に搬送され、命に別条はなかったという。同署の土山公一署長は「何ができるか考え、大人や関係機関を頼って、手分けして適切に判断してくれた」とたたえた。 【写真】公園遊具のロープを首にまき苦しむ女性を救助 神戸の児童ら3人 素早く連携、命救う 感謝状を贈られたのは小島昊士(こうし)さん(12)、藤原魁輝(かいき)さん(11)、天清礼聖(あますがれあ)さん(11)-の3人。 同署などによると、3人は10月10日午後4時半ごろ、神戸市須磨区大池町5の妙法寺川左岸公園で、頭部から血を流して歩いている70代の男性を発見。話しかけると、「大丈夫やで」と返してきた。3人は男性の様子を見て「絶対大丈夫じゃない」(天清さん)などと、声をかけ続けたという。 その後、男性が転倒したため、周囲の人に通報を頼みつつ、小島さんと藤原さんがそばの須磨消防署へ走った。天清さんは警察への電話を代わり、詳細を説明。すぐに救急車と警察官が駆けつけ、男性は病院に運ばれた。 3人は、11月11日に同小で感謝状を受け取った。天清さんは「自分たちの行為で男性が救われてうれしい」と笑顔。小島さんは「次からも人を助けたい」、藤原さんは「何よりも男性が助かったことがいいこと」と話していた。(長沢伸一)