職場にいる「本当に頭のいい人」と「頭がよく見られたいだけの人」の決定的な違い
● 本当に仕事ができる人の特徴 対して、本当に仕事ができる人は、誰かのご機嫌をうかがうようなことはしません。ですが、それは誰とも群れないと言う意味でもありません。 あくまで自分の仕事や成長に焦点を当て、やるべきことを淡々と進めていくのです。 これは当たり前のことですが、実践がむずかしいことでもあります。たとえば、私のいるお笑いの世界には、各世代「同期の芸人」が山ほどいるわけですが、売れる順番には必ず差が出ます。すぐに売れる人もいれば、なかなか目が出ない人もいます。仮に自分がほかの同期よりも遅れた場合でも、最終的に売れる芸人は自分のことだけにフォーカスできるのです。 もちろん、悔しい気持ちもあるでしょう。芸人を志すくらいですから、その気持ちは相当強いはずです。ですが、そこでスタッフなどに媚びたところで意味がないと、頭のいい芸人は思えるのです。 あくまで「悔しい気持ちは芸で返す」と、自分が成長するためのエネルギーとして嫉妬を変換できるのです。仮にスタートは出遅れたとしても実力がついていていくのは言うまでもないでしょう。 これは皆さんのいるビジネスの世界でも大きくは変わらないと思います。もちろん上に媚びて出世するような人もいるかとは思います。ですが、その人がずっと生き残れているかと聞かれたら、そうではないのではないでしょうか。 結局、自分の評価は実力でしか決まりません。時間がかかったとしても、実力があれば日の目を浴びれますし、逆に実力がなければ、出世は早くとも凋落していきます。大事なのは、自分自身の成長にどれだけ目を向けられるかです。 私は今の世界で40年以上仕事をしてきましたが、今も昔も変わらないのは、実力がある人は評価され、そうでない人は落ちていくということです。特に今の時代はネットで誰でも芸を披露できるようになりましたから、実力があれば僕らが気がつく前に、世間の皆さまが発掘してくれます。本当にいい時代と言えるでしょう。 少し話は逸れてしまいましたが、仕事で大事なことは「ずる賢さ」ではなく「本当の賢さ」です。効率のよさを求めるのもいいですが、本質だけは見失わないようにしていきましょう。
本多正識