ストレスによる「心拍上昇」に要注意? 危険レベルの心拍数について米医師が解説
危険なレベルの心拍数とは?
もし、安静時に心拍数が90回あったら、貧血や脱水症状、甲状腺疾患などといった症状が起こっているサインかもしれない、とロナルド・フロイデンバーガー医学博士は言う。 「心拍が乱れやすい人に最も多いのは、心房細動(心房が十分な収縮をせず、けいれんするように細かく震えたり、異常な興奮が持続することで脈が不規則になる病気)です」と博士は言う。 この心房細動は、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドローム、慢性腎臓病などの生活習慣病を持った人に起こりやすいことで知られる。 そのほか、訓練を積んだアスリート、もしくは睡眠中を除き、心拍数が45以下か110以上が持続するのは、心拍リズムに問題がある可能性もあるので、検査したほうがいいとビクター博士。
心拍数が高過ぎる場合はどうなる?
成人で安静時の心拍数が100回以上ある人は医師の診察を受けて原因を突き止めるべきだとミータ博士。心拍数が正常値より高いのを頻脈と言い、「かなりの頻脈を長い間治療しないで放っておくと、心臓を酷使することによって心筋に過度な負担をかけたり、異常な心肥大や心臓の衰えの原因になったりする可能性があります」と説明。
心拍を安定させるには?
心拍数を下げる最も効果的な方法は、呼吸だとワン博士は言う。 「深く深呼吸をして、息を吐き出すと心拍数が下がります。鼻から呼って息を止めて4つ数え、6つ数える間に深く吐き出すと効果的です」。呼吸法で心拍数が下がらない場合は、医師の診察を受けるか、緊急治療室で診てもらうようワン博士はアドバイス。 心拍数はストレスや不安感によっても上がる可能性があるとビクター博士。 「深呼吸してリラックスさせるだけで心拍が下がることもよくあります。その場合はおそらく差し迫った問題はありません」。同様に、歩くだけで心拍数が上がる場合は何の問題もないと言う。 長期的には、心拍数を下げる最も効果的な習慣の一つは、日課として規則的にエクササイズすることだとワン博士。「常に一貫してエクササイズをすると副交感神経系を刺激して、安静時の心拍数を下げることにつながります。ヨガや瞑想、呼吸エクササイズも副交感神経系を刺激し、全体的に心拍数を下げることにつながります」 フロイデンバーガー博士も有酸素運動が心拍数安定の鍵で、全体的な心臓血管の健康に効果があるという点で同意見だ。「ほとんどのアスリートをはじめ日常的に運動する人は安静時の心拍数が低く、それが正常です。逆に、日常的に運動しない人は、活動したり運動したりすると心拍数がすぐに上がります」。 ※本記事は、海外記事の翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事に基づいています。
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