いまや貴重なコンパクトセダン! トヨタ・カローラセダンとは
7代目(1991~1995年)
当時、バブル景気に湧いていた日本で高級化路線に舵を切った6代目カローラは歴代でもっとも売れたモデルとなりました。 7代目も先代に引き続き、豪華・高級路線を継承し登場。ハイソカーとして人気を得ていたマークIIなど上級モデルに匹敵するほどの装備も用意されていました。 パワーユニットは一部の商用モデルを除き、全グレードがDOHC化。1.6リッター直4エンジンは5バルブとなるなど、装備だけでなくメカニズムも上級モデルに迫る機能を装備しています。 ただ、時代はバルブ経済崩壊を迎えており、豪華さを誇った7代目は6代目ほどの人気を得ることはできませんでした。
9代目(2000~2006年)
8代目からプラットフォームを一新し、ボディサイズを拡大して登場したのが9代目です。 簡素化した外観が不評を買った先代の反省を活かし、見た目の質感を重視。ただ、リヤサスペンションをトーションビーム式(FF)としたことなど、見えない部分はコストダウンが図られました。 ボディタイプはセダンと、ワゴンのフィールダーを用意。トールワゴンのスパシオも2001年にモデルチェンジされています。 パワーユニットは1.3リッター、1.5リッター、1.8リッター直4ガソリンエンジンと2.2リッター直4ディーゼルエンジンをラインアップ。歴代モデルと比べて車格がやや上に位置づけられました。
まとめ
冒頭で述べたように、貴重なコンパクトセダンとなった現行カローラ。セダン離れが進んでいるとはいえ、世の中にはまだセダンを必要とするユーザーがけして少なくないなか、販売が続けられているのはさすがトヨタというべきでしょう。 また、グローバルモデルと同じプラットフォームを使用しつつも、小型化していることも同様。軽自動車や一部ミニバンを除くと国内専売車は少なくなりましたが、国内ユーザーが求めるニーズを組んで開発されたカローラセダンは貴重なモデルです。
手束 毅