65歳以降は「持ち家」を手放すべき?年金月額15万円の場合「持ち家」「賃貸」どちらが得か
相続時の処分を考えたら賃貸
一方、老後を賃貸で過ごすことにも、得であると感じられる点はあります。それは相続時の処分が不要である点です。 近年では、親の残した実家の処分に頭を悩ませるという話も珍しくはありません。空き家率も増加傾向にあり、総務省の2018年の統計「総務省統計局 平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要」では、なんと13.6%が空き家となっています。 親としては財産を残したつもりでも、古い家や遠方にある実家は、子どもからすれば「負の遺産」のように感じられることもあります。実際、取り壊し費用に数十万円かかることや、住みつづけようにもリフォームで100万円単位のお金がかかることもあるようです。 その点、賃貸であればそういったことはなく、契約を解除すれば取り壊し費用もリフォーム費用もかかりません。
まとめ
持ち家を有しているのであれば、よほど古くて、リフォームやバリアフリー化などに多額のお金がかかるという、特殊な事例でない限り、持ち家に住みつづけるべきです。特に年金月額が15万円であればなおさらです。 とはいえ、個別の事情によって最適な答えは変わります。もし、65歳以降は持ち家か賃貸か、どちらに住むか悩んだときは、一度維持費や家賃、リフォーム費用などを見積もり、計算してみてください。 そうすることで、自分にとってはどちらを選ぶのが正解か見えてくることでしょう。 出典 総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要 総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要 総務省統計局 平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部