石破総理が避けて通れない日本経済「2つの難問」とは? 気鋭のエコノミストが説く新政権の「経済政策」注目ポイント
金融所得課税の行く末は
注目される金融所得課税の議論はどうなるか。 「岸田政権のようにこのまま金融所得課税の議論が停滞するのかはまだ見通せません。ただ、新NISAの推進や『資産運用立国』を政府が強く押し出したばかりのタイミングで、いま金融所得課税の議論を喚起すると、政策間の整合性で誤解を招くことになりかねません。やるのであれば、制度が軌道にのって、2、3年経ってから議論するのが良いのではないでしょうか」 唐鎌大輔(みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト) 慶大経卒。JETRO、日本経済研究センター、欧州委員会などを経て現職。著書に『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』『「強い円」はどこへ行ったのか』、『ECB 欧州中央銀行:組織、戦略から銀行監督まで』。note「唐鎌Labo」にて今、最も重要と考えるテーマを情報発信中。 デイリー新潮編集部
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