<日本一を目指して・仙台育英>支える仲間たち 書道部員3人が揮毫 3校のプラカードに気持ち込め /宮城
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会の開会式で入場行進の際に使われるプラカードの校名を、仙台育英学園高書道部の部員3人が揮毫(きごう)している。担当するのは、仙台育英、鶴岡東(山形)、山梨学院(山梨)の3校。すべての校名の漢字に入る「右はらい」が3人とも「難しい」と苦戦しているものの「ちゃんとしたものを出したいよね」と何枚も半紙に書き続けている。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 「書の甲子園」でおなじみの国際高校生選抜書展(毎日新聞社、毎日書道会主催)の第28回大会で地区優勝した全国11校が、センバツ出場校32校と前年優勝・準優勝校の2校の揮毫を分担している。仙台育英の書道部はプラカードの揮毫が始まった第80回記念大会でも揮毫しており、今回で5年連続8回目となる。 母校を揮毫する2年の岡崎聖令(せいら)さんは昨年に続いて2回目のプラカードの揮毫だ。この10日ほど集中して練習してきたが「ギリギリまで頑張って書きたい」と筆を執る。「自分なりに力強い字にしたい。勝つといいな、という気持ちを込めています」と話す。 同じく2回目の揮毫となる2年の大宮望依瑠(のえる)さんは山梨学院の担当。プラカードになると思うとうれしさがこみ上げてくるという。「何度も校名を書いていると思い入れが出てきて、仙台育英と対戦したら複雑な気持ち。どちらも応援します」と笑う。 初めて揮毫に挑戦する1年の遠山詩穏(しおん)さんは鶴岡東を揮毫する。「普段書いているものより文字が大きいので難しい」とこぼすが、久しぶりに書く楷書にも徐々に慣れてきた。仙台育英と鶴岡東が対戦したら「良きライバルとして両方とも頑張ってほしい」と応援する。 半紙に1文字ずつ記した校名は、デジタルデータ化してプラカードに転写される。【大谷麻由美】