【つるの剛士×杉浦太陽】お父さんたち、気負いすぎてない? ガチガチの完璧主義は、ちょっと待って
5人の子どもを育てるつるの剛士さんと、4人の子どもを育てる杉浦太陽さん。その子育て論を聞きたい! という声は絶えません。 今まさに子育てをされているお父さまから、将来子どもを持ちたいと考えているかたまでさまざまな相談が寄せられる中、お二人が心配されていることは、「皆さん、完璧な父親になることを求めすぎていない?」ということ。 自ら試行錯誤を続けてきたお二人に、子育てに関する心持ちをお聞きします。
お父さんのがんばりすぎが心配
──お二人のもとには、子育てに関するお悩みを寄せられる機会が多いかと思いますが、何か感じることはありますか? つるの剛士(以下、つるの):今のお父さんたちは、自分も育児を担っていくんだという意識を持ったかたがすごく多いよね! 杉浦太陽(以下、杉浦):そうですね。そもそも社会が大きく変わったと思っていて、昔は保育園に迎えにいってもお父さんは自分だけって状況だったけれど、今はそんなことないもんね。つるちゃんは「『イクママ』がないのに『イクメン』という言葉を使うのはあまり好きではない」とよく言っていたけれど、最近はだんだん『イクメン』も使われなくなっているように感じます。 つるの:いい社会に向かっているよね。でもその一方で、お父さんのがんばりすぎがちょっと心配で。 杉浦:心配? つるの:子育て関係の勉強会に登壇すると「まだ子どもはいないけれど勉強しにきています」ってかたも意外と多いんだよね。 杉浦:それはすごい! つるの:すごいよね。一方で、「父親として完璧な状態で子どもを迎えよう!」という目標が、逆にストレスにならないといいなと思って。もし共に育てるパートナーがいるのであれば、お互い勉強してつくり上げていくのもいいと思っていて。 杉浦:確かに、子育ては共同作業ですもんね。僕も育児書を読んで勉強したけれど、結局は妻とどう連携を取れるかが大事だなと思う。子どもたちの状況を随時共有し合って、家にいる時には妻が何をしてほしいかにアンテナを立てることで、自分の立ち回りがわかってくることがあるかも。 つるの:そうだよね。「自分たちにとっての正解」を探すのはいいと思うな。 杉浦:うんうん。 つるの:たまに、勉強会とかでママたちから「つるのさんみたいな人を、どう探せばいいですか?」って聞かれることがあって。その時は「突然イクメンが出てくることはないよ」って伝えているんだよね。今の自分になるまでに、どれだけ妻とケンカしてきたか(笑)。ケンカを経て、経て、経て、今の僕がここにいるわけだから。 杉浦:今は情報にたくさん触れられるからこそ、不安になってしまうのかもね。 つるの:何でも検索できるのは便利だけれど、それでヒットするのはあくまで「人が出した答え」だからね。自分たちで出した答えがすべてだよって、探索世代を生きてきた僕は感じているかな。