<リベンジの春・’23センバツ>クラーク記念国際 選手紹介/5止 /北海道
◇巧みなバットさばき 金原律(りつ)内野手(1年) 宮城県出身。6人兄弟の五男として生まれた。兄3人がクラークへ進学。次男の瑶さんは2016年にクラークが夏の甲子園初出場を果たしたときのメンバーだ。兄たちの姿に憧れ、クラーク野球部への入部を決めた。 巧みなバットさばきが強み。コンパクトに強く振るバッティングできっちりと短打を狙う。1年ながら、この打撃センスが買われ、この春、初のメンバー入りを果たした。 幼少期、母親と兄と3人で買い物をしていた。突然、起きた大きな揺れ。東日本大震災だった。母親が自分を抱きかかえて崩れてくる天井から守ってくれたことを鮮明に覚えているという。「両親は震災を経験し、苦しい中でも自分を支えてくれた。兄が果たせなかった甲子園での勝利を家族に届けたい」と話す。 ◇走・攻・守で活躍期待 鈴木凰介(おうすけ)内野手(1年) 俊足を生かした攻めと守りが武器だ。 得意のセーフティーバントで塁に出ると、すかさず盗塁を仕掛ける。次の塁を狙う貪欲さはチームでも一二を争うほど。 守っては、広範囲をカバーするフィールディングでチームのピンチを救う。三塁手と中堅手をこなす「スピードスター」。まさに、走・攻・守で活躍が期待されている。 昨秋の全道大会は決勝で出場の機会が巡ってきた。九回表、同点の場面で代打で起用された。「自分が試合を決める」と打席に立ったが、左直に打ち取られた。悔しかったが、苦い経験をバネに、この冬は打撃の特訓に励んできた。 「甲子園に一番近いチーム」と思い、クラークに進んだ。いよいよ夢舞台。「全力でプレーして、チームを勝たせたい」と張り切っている。 ◇積極的な打撃心がけ 児玉旭陽(あさひ)外野手(1年) 宮城県出身。シニア時代の先輩に誘われクラークに入った。野球部の体験入部で、明るくて活気のある雰囲気を感じ、「ここに入れば間違いない」という手応えを得たという。 常に「積極的なバッティング」を心がけている。アグレッシブに打ちにいく一方、ボール球を見極めて空振りを減らす。積極性だけでなく、冷静な制球眼を持ち合わせているところが持ち味だ。 普段は右翼や左翼を守る。この冬は、投球練習にも時間を割いた。チーム唯一の左腕として成長が期待されている。 駒大苫小牧に進学した兄も球児。「どっちが甲子園に出場できるか」と兄弟で切磋琢磨(せっさたくま)し、すべての球児が憧れる「聖地」を目指してきた。「兄の分までという気持ちは強いですね」と闘志を燃やす。 =おわり