香港のフィンテック新興「RD Technologies」に旧セコイア・チャイナらが投資
香港のフィンテック・スタートアップ、RD Technologies(RDテクノロジーズ)は9月26日、以前はセコイア・チャイナとして知られたニール・シェンが率いる投資会社のHongshan Capital(紅杉資本)を含む投資家から780万ドル(約11億2000万円)を調達したと発表した。RDテクノロジーズの創業者はかつて、香港の事実上の中央銀行である香港金融管理局(HKMA)のトップを務めていた人物だ。 このシリーズA1ラウンドには、米国拠点のデジタル資産に焦点を当てたファンドのハイブマインド・キャピタル・パートナーズや、メタで失敗に終わったステーブルコインプロジェクト、Diemに関わった元従業員が設立したブロックチェーンスタートアップのアプトス・ラボ、Solanaのブロックチェーンネットワークを支援する非営利団体であるソラナ・ファウンデーションなどが参加した。 RDテクノロジーズは、新たな資金を伝統的な金融と分散型金融(DeFi)をつなぐプラットフォームの構築のために用いると述べている。同スタートアップは最近、香港が暗号資産ハブとなる動きを背景にデジタル資産分野に進出した。RDテクノロジーズは、今年初めに香港ドルに連動し、現金や現金同等物によって裏付けられる独自のステーブルコインの発行計画を発表した。 「既存のレガシーなペイメント業界は今、ブロックチェーンとステーブルコインを用いたより効率的で安価な国際送金ネットワークへと進化する時期を迎えている。私たちは、コンプライアンスを満たし透明性のあるステーブルコインが、市場を活性化して伝統的な決済および金融の課題に対処し、機関投資家を呼び込み、香港をグローバルなWeb3ハブにするのに貢献すると確信している」と、RDテクノロジーズCEOのリタ・リウは声明で述べた。 アリペイの英国部門で以前CEOを務めていたリウは、2023年にCOOとしてRDテクノロジーズに参加し、今年2月にCEOに昇格した。