スタバ、「紙ストロー」廃止へ プラ削減の目的はどうなった?
スターバックス コーヒー ジャパンは2025年1月23日から、紙製ストローを廃止し、バイオマス素材のストローに変更すると発表した。スターバックスはグローバル全体で、2018年から石油由来のプラスチック製ストローを撤廃。日本国内では2020年1月より紙製ストローを提供していたため、約5年ぶりの変更となる。ストロー変更の背景について、同社の広報担当者に聞いた。 【画像】スタバの新しいストロー(全2枚) 新しいストローは、植物油などが主原料。ストローの原料調達から廃棄までの環境負荷を比較すると、現行の紙製ストローよりもCO2排出量を低減できる。広報担当者によれば、店舗から出るストローの廃棄物量(重量比)も半分近く削減できる見込みだという。 スターバックスは石油由来のプラスチック製ストロー撤廃後、マーケットごとに異なる素材のストローを採用している。今回導入するバイオマス素材のストローは日本独自のもので、すでに持ち帰り用のカトラリーでの採用実績もあるそうだ。 スターバックス コーヒー ジャパンがストローを変更する要因の1つが、飲み心地だ。紙製ストローはアイスのドリンクや季節のフラペチーノに使用されるが、その性質上、口に含んだ際にひっついたり、ドリンクに長時間さしているとふやけてしまったりなど難点も多かった。 同社には消費者から紙製ストローに対する意見が寄せられており、2021年6月に紙製ストローの構造を3層から4層に変更。厚みを増すことで、強度や耐久性の改善を図ってきた。今回、飲み心地の良さや環境負荷低減などの観点から総合的に判断し、新しい素材に切り替えたという。 新しいストローは、まず沖縄県内のスターバックス コーヒー全32店舗から切り替えを開始する。沖縄県は通年通して温暖な気候であり、ストローが欠かせないアイスのドリンクをも多く提供している。そのため沖縄県内の店舗から先行導入し、3月から全国の店舗でも順次展開。季節のフラペチーノに使用する太い口径のストローも、4月上旬をめどに切り替え予定だ。
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