国交省、バスの完全キャッシュレス化へ、全国10路線で実証運航、外国人や観光客の利用が多い路線など選定
国土交通省は、バスの完全キャッシュレス化を進める目的で、2024年秋以降、全国10路線程度で実証運行をおこない、課題や効果を検証する。 国交省は、深刻な運転者不足などを背景に、2023年度には減便の対象となった路線において2割程度の便数が減少するなど、「バスネットワークは危機的な状況に陥っている」と指摘。バス事業者の経営改善や体力強化に向けては、完全キャッシュレス化を進める必要があるとの認識を示している。 国交省によると、バスの現金決済比率は10%程度で、事業者によっては3%未満、路線によっては1%未満も存在するという。 一般路線バスのうち、利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線など)、外国人や観光客の利用が多い観光路線、様々な利用者がいる生活路線でキャッシュレス決済比率が高い路線、自動運転など他の実証運行を同時に行う路線を対象に選定する。 2024年7月~8月頃に候補路線の公募・選定・公表をおこない、11月頃から実証運行を開始。2025年3月頃に検証結果を公表する。
トラベルボイス編集部