山口高徳佐分校 最後の思い出を お別れ見学会と動画上映、イルミ点灯【山口】
今年度で閉校する山口高徳佐分校(梅田憲和校長、7人)で23日、校舎のお別れ見学会と記念動画の上映、イルミネーションの点灯が行われた。在校生や教職員、同校OB、地域住民など70人が参加し、最後の思い出をつくり、感謝を伝えた。 イベント前には校舎を開放し、来校者が自由に見学。前身の徳佐高を1987年に卒業した斉藤堅次さん(56)=宮野=は音楽室を訪れ、所属していた吹奏楽部で出場した合奏コンクールの写真を眺めて「懐かしい」などと声を上げ、「思い出はいっぱい。閉校は寂しい」と話していた。 記念動画は、82年度の卒業生で映画コメンテーターなどとして活躍する大橋広宣さん(60)=下松市=が手掛けた。昨年度の卒業式から9カ月間、在校生や市外にいるOBを取材して28分の映像にまとめた。最後の在校生の一年の活動や元生徒たちの学校への思い、硬式野球部の活躍を丁寧に描いた。 大橋さんは「先生や先輩、同級生、後輩、誰もが温かかった。できることを褒めて、認めてくれたことに救われた。今があるのはこの高校のおかげ。撮影は恩返し」と熱く語った。 生徒会長の德重雅(もとき)君の合図で校舎前に設置されたイルミネーションが一斉に点灯。ハートやSLをかたどったイルミが華やかに光を放つと来場者は歓声を上げ、写真撮影を楽しんでいた。 德重君は「在校生で一致団結してイベントができ、地域住民やOBに感謝が伝えられて良かった。閉校はとても寂しいが、これまで紡いできた歴史を忘れないでほしい」と話していた。 校舎の見学会は、26、27日と来年1月6、7日に実施。時間は午前9時~午後3時。記念動画は、今後閉校式の映像も加え、完全版を制作するという。