【ライブレポート】ジェジュン&ジュンスによる初の合同公演が大盛況!「夢みたいな時間だった」(ジェジュン)
■涙する観客を見て、目に涙を溜めるジュンスとそれを温かく見守るジェジュン ジェジュンとジュンスのデビュー20周年を記念した初めての合同公演『JX 2024 CONCERT <IDENTITY> in Seoul』が、11月8日~10日の3日間、韓国・ソウルで実施され、大熱狂のなか終演を迎えた。 【画像】グループ時代の楽曲も含め、激しいダンスパフォーマンスを披露したふたり デビュー20周年を迎えてもなお、ファンを魅了し続けるふたりは、まさにK-POP界のレジェンド。12月14日・15日にベルーナドームで開催する日本公演にもますます期待が高まっている。 2003年にデビューして以来、グループ活動だけでなくソロアーティストとして常に第一線で活躍し、昨今のK-POPブームの火付け役であるジェジュンとジュンス。 デビュー20周年を記念した初のふたりでの合同公演ということで、ライブの開催が発表された途端に国内外のファンから歓喜の声が上がり、チケットが発売されるやいなや即完売。そんなファン待望の公演が11月8日から韓国で開催され、グループ時代の楽曲、またそれぞれのソロ曲を披露し、会場に駆けつけたファンはもちろん、当時を懐かしむ声がSNSでも溢れかえった。 ふたりは「自分たちが走り続けた20年間をファンの方々と一緒に振り返り、さらに特別な思い出を残していきたい」という想いで本公演を実施に踏み切り、公演タイトルの<IDENTITY>には、「過去に出会った大切な人々や楽曲があるからこそ、今の自分たちがいる」という意味が込められている。 また、グループ名はJAEJOONGと、ジュンスの活動名であるXIAの頭文字をとってJXと名付けられた。これまで切磋琢磨しながら、ファンと忘れられない時間を共に過ごしてきたふたりが、デビュー20周年という節目に、ファンの記憶に永遠に残る特別なライブを届けた。 ここではDAY1となる11月8日の様子をレポートする。 【ライブレポート】 11月8日、ソウルにあるKSPO DOMEには、ジェジュンとジュンスのデビュー20周年を記念した初めての合同公演を待ち望んだファンが、国内外から集結。10代や50代以上の老若男女を問わない客層で、現在も応援しているファンはもちろん、ふたりを青春時代に応援し、久し振りにライブに来たという人も多く来場している様子だった。 開演時間になり、歪んだギターの音が激しく鳴り響くと、ステージにそびえる聳(そび)え立つ巨大な2本の柱が上下に割れ、その中からJAEJOONGとXIAが登場。ふたりを迎える歓声が鳴り止まないなか、柱の上でオープニングパフォーマンスを披露。そうして『JX 2024 CONCERT <IDENTITY> in Seoul』は幕を開けた。 ファンの興奮が冷めないなか、ふたりにとって最初のグループ時代の楽曲である「Rising Sun」を歌唱。デビュー時代からステージを共にしたダンスディレクターを筆頭としたバックダンサー16人との一糸乱れぬ激しいダンスパフォーマンスを披露し、序盤から何度も上がる火の玉も相まり、会場のボルテージは一気に最高潮に達する。その後、「Purple Line」「”O”-正・反・合」を続けて歌い、ノンストップで3曲を歌唱。グループ時代よりもさらに魅力が増していることを証明するような20周年の幕開けにふさわしいふたりのパフォーマンスだった。 その後息を切らしながら、来てくれた方に感謝を述べるふたり。ふたりが「久し振りにダンスパフォーマンスをしたけれど、とても気分が良いね。ふたりで踊る姿を見るのは久し振りだよね?」と話すと、ジュンスはグループ時代の楽曲を披露することについて「僕たちの歌だけど、ずっと歌えなかった曲もあって。それを今日披露することができてうれしい」と観客に素直な感想を述べる。 普段のライブではダンスよりも歌唱がメインのため、ふたりともハンドマイクでパフォーマンスを行うことが多いが、今回はダンスパフォーマンスを多く行うためヘッドセットをあらたに用意したと話し、まだまだダンスパフォーマンスを行うことを観客に約束。観客のレスポンスから元気をもらったふたりは「Whatever They Say」と「I believe…」を続けて披露。 先ほどとは一転、ロマンチックで甘く優しい声が会場に響き、しっとりとしたムードを作り出す。ステージ中央に立つふたりは何度もお互いを見つめ合い、微笑む姿も。ふたりから奏でられる心地よいハーモニーは、観る者を20年前に巻き戻すのに十分だった。最後はステージの端に移動し、遠く離れた位置でも目を合わせながら歌う。それぞれ別の道で活動しながらも、心は通い合っている今の姿を表しているようだった。 続いて、ピンク色のジャケット姿のジュンスと、赤いトップスに衣装を変えたジェジュンは「Sky」を披露。間奏のパフォーマンスではジュンスの即興ダンスにジェジュンとバックダンサーが合わせていく場面も。夏の爽やかな風と銀色の紙吹雪が会場に舞い、寒くなり始めたソウルの空気が、少し暖かくなったように感じられた。その後は「My Girl」で観客と一緒にサビを大合唱。花道を歩きながら観客を見回し、微笑むふたり。懐かしさを感じる温かいオレンジ色のライトに包まれながらこの20年間を思い出すように歌うふたりに、涙を流す観客も見られた。 続くMCパートでは、今回のライブの選曲についてトーク。3回も選曲会議をしたというふたりは、約半年前の6月から準備を始め、ファンの方々が聴きたいだろうなと思う曲を考えながら決めたと話す。そして、デビュー初期の曲はこれまで歌う機会がなかったこともあり、「実は心配もあった。ライブをうまくやり遂げられるか、踊りながら歌えるかどうか、そして来てくれた方が本当に僕たちの昔の曲をうれしく思ってくれるのかどうか」と不安もあったことを明かすジェジュン。ジュンスは「僕たちが20年前に活動していた時代に戻ったという見方ではなく、今も現役のアイドルとして見てもらえたらうれしいです」と語った。 そして「次の曲はセットリストを決めるとき、最後に決めた曲です。なぜなら、この歌は僕たちがグループとして活動していたときの完全な姿を想像できる曲で、強いメッセージを持っていると考えているからです」とジェジュンが前振りし、次の曲へ。 少しの静寂が訪れ、「そして…(Holding Back The Tears)」のイントロが流れると、会場が大きな歓声に包まれる。この楽曲はグループとして活動していた2005年当時の不安や、膝の怪我をしたジェジュンを思って他のメンバーが作詞をした大切な曲なのだ。ジュンスの心地よいハイトーンボイスが響きわたるなか、センターステージから左右に分かれた花道に移動したふたり。会場の遠くを見つめるふたりは、観客一人ひとりに届くよう心を込めて歌ってくれた。 その後、ジュンスが自身のソロ曲「Tarantallegra」と「Flower」のメドレー、そして激しいダンスとともに「ROCK THE WORLD」を披露。ジェジュンは自身の最新フルアルバム『FLOWER GARDEN』より、「Devotion」と「Summer J」、最後にジェジュン自ら作詞に参加したタイトル曲「Glorious Day」を歌唱。 そしてふたりは「Stand by U」「明日は来るから」「どうして君を好きになってしまったんだろう?」の3曲に続き、「begin」と「PROUD」といった日本語楽曲を連続で歌唱。「PROUD」では、ふたりの若かりし頃と現在の映像が映し出され、まるで当時の自分たちに語りかけるように歌唱する姿が印象的だった。 日本でK-POPブームが起きるきっかけとなり、ずっと業界を牽引してきたふたり。涙しながら見守る観客の姿を見て想いが溢れ、目に涙を溜めるジュンスとそれを温かく見守るジェジュン。その後のMCでも「泣きながら見てくださったファンの方々がいてうれしかったです。思い出を同じ空間で共有できたこと自体がとても温かいです」とジェジュン。JXとしての活動を望むファンの声が聞こえると、ジュンスは「僕たちを求めてくれるなら…約束はできないけど、皆さんの愛で生きているから、無視できないよね」と話し、大歓声が上がる。 客層アンケートなど、ファンとのコミュニケーションをとりながら、「これが最後の曲です」と「The Way U Are」「呪文 -MIROTIC-」を披露。妖艶な笑みを浮かべながら激しくダンスパフォーマンスする姿は時の流れをまったく感じさせず、むしろグループ活動をしていた当時よりも、より色気を纏ったふたりのパフォーマンスに観客も総立ちに。そしてふたりは余韻たっぷりにステージを去る。 すると、スクリーンには「Don’t Say Goodbye」の歌詞が表示され、観客の合唱が始まる。会場はジェジュンのペンライトである緑とジュンスのカラーであるピンクが満開に咲き誇った。アンコールコールが鳴り響くと、ふたりは制服姿でステージに上がり、「HUG」と「風船 (Balloons)」をかわいらしく歌い、多様な魅力を見せる。「風船 (Balloons)」ではトロッコに乗り、2階席のファンにも至近距離で挨拶をした。 ジュンスは何度もお礼を述べ、最後はジェジュンが「夢みたいな時間だった。ずっと歌えず、心だけに留めていたことを、全部出すことができた。本当にどう表現したらいいかわからないけれど、パフォーマンスを皆さんに見てもらって、目の前で涙してくれたり、幸せそうにしてくれたり、笑ってくれたおかげで勇気が出ました。舞台にいるメンバーやスタッフ全員と一緒にこの公演ができてよかったと思えました。本当にありがとうございました」と感動的な挨拶を行い、最後はJYJの楽曲である「Empty」で締めくくる。 開始から約3時間経過しているにも関わらず、疲れをみせない激しいダンスを披露し、学生服で軽やかに踊るダンスナンバーで大団円を迎えた。どの曲もパフォーマンスが光り輝いており、来月に迫る日本公演が待ち遠しくなる、そんなソウル公演だった。最後は、ステージのあらゆるところで90度のお辞儀をふたりで繰り返し、この上ない感謝の気持ちを伝えて退場。 しかし、会場には盛大なアンコールの声が再び鳴り響き、ふたりの姿を改めて見られるまで時間は長くかからなかった。何度も感謝を伝えたふたりは、壮大なバラード曲である「Love In The Ice」を3メートルの高さにリフトアップされながら情熱的に歌い上げ、これでもかというほどの感動の渦にファンを包み込む。やがて白い紙吹雪が舞い、幻想的な雰囲気の会場に響く惜しみない拍手とともに、初日公演は幕を閉じた。 ライブ情報 『JX 2024 CONCERT <IDENTITY> in Japan』 12/14(土)埼玉・ベルーナドーム 12/15(日)埼玉・ベルーナドーム 出演者:JAEJOONG(ジェジュン)、XIA(ジュンス)
THE FIRST TIMES編集部