セブン‐イレブン、焼きたてピザを配達 「7NOW」を基盤に約200店規模でテスト展開
セブン-イレブン・ジャパンは宅配サービス「7NOW」(セブンナウ)でデリバリーの王道とされる焼きたてピザ「お店で焼いたピザ」に挑む。 【写真】セブン‐イレブン新大型店舗「SIPストア」で販売される焼きたてピザと焼成パン 「7NOW」の認知・利用拡大と焼きたてニーズへの対応の一環。 「お店で焼いたピザ」は7月4日現在、東京都・神奈川県・千葉県・茨城県の約30店舗でテスト展開。今後、九州・北海道エリアでも展開し8月から約200店規模へと拡大していく。
焼きたてピザで見込む勝算について、7月4日発表した赤松稔也商品本部次世代商品開発シニアマーチャンダイザ―は「宅配ピザのマーケットが大きいことに着目していた。焼きたての象徴であるピザは、我々がやりたくてもできなかったが、ようやく本格的においしいものをお客様の元にお届けするというインフラ(「7NOW」)が構築されはじめている」と語る。 「7NOW」はセブン-イレブンの商品をスマホで注文し最短20分で届けられるオンデマンド型(受注後に配達)宅配サービス。 7月4日現在、北海道・関東1都6県・広島県・九州7県の約1万2000店舗で「7NOW」を展開。8月には関西2府4県・山口県・鳥取県・島根県・福島県の店舗が加わり約1万6000店へ拡大、24年度中に全国展開を予定する。
焼きたてピザの配達は、「7NOW」の広範な店舗網を強みにしていく。 由井(よしい)大輔企画本部ラストワンマイル推進部マネジャーは「全国津々浦々2万店を超える店舗を在庫拠点と考えると、これまでなかなか焼きたてのピザをお届けできなかったようなエリアでも我々であれば提供できるのが強みの1つ」と胸を張る。 ラインアップは「マルゲリータ」(税込780円)「照り焼きチキン」(同880円)の2品で、ともに1~2人分のサイズとなる。顧客ニーズを探りながら、サイズや価格設定などは見直していく。 協力会社から冷凍で仕入れたものを店頭の焼成オーブンで焼く。焼成オーブンは汎用型となりピザ以外の焼成も視野に入れる。
赤松氏は「できたてに勝るものはない。最後のひと手間(できたて)をお店からお客様にお届けするマーケットはとてつもなく大きいと思っている。『7NOW』の力を借りてピザに限らずいろいろなことが挑戦できる。ピザ以外にも“焼く”ということをこれから広げていきたい」と意欲をのぞかせる。 この考えのもと、焼成パン「お店で焼いたベーカリー」の導入店舗も拡大していく。焼成パンは6月末現在、東北6県・茨城県・首都圏1都3県・東海3県・九州7県でテスト展開している。 なお「7NOW」の配送は、複数の配送会社がメインに担い、一部希望する加盟店のスタッフも担っている。