総選挙で「自公過半数割れ」でも株価が上昇した3つの要因 今後は石破首相退陣や政権交代なども見据えてボラティリティが激しくなる可能性
今後の注意点
とはいえ、依然として不透明な要因が多く、今後もボラティリティが激しくなる可能性があります。 特に政権交代の可能性については注意が必要です。解散総選挙後30日以内に特別国会が招集され、新首相を選出するための首相指名選挙が実施されます。 今回の解散総選挙で議席を大きく伸ばした立憲民主党の野田佳彦代表は、首相指名を狙う意欲を示しており、ここで過半数を得た場合、政権交代の可能性も考えられます。マーケットが事前に何を織り込んでいるのかを正確に把握することは不可能です。与党の過半数割れは株価にとってネガティブだと言われていましたが、株価は予想に反し上昇の初期反応を示しています。 ただし、選挙直後に上昇したとはいえ日経平均4万円まではまだ遠く、多くの主要銘柄で信用買残の金額が多く、需給の重たさも上値を抑える要因の一つになるでしょう。また、11月5日に投開票を迎える米国の大統領選挙や各国の中央銀行の会合、決算ラッシュなどといった大きなイベントを迎えるため、まだまだ変動が大きくなることへの注意が必要です。相場に一喜一憂しないように常にリスク管理を心がけましょう。 【プロフィール】 森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。
【関連記事】
- 《金額一覧》総選挙で大新聞とテレビに流れる巨額税金マネー 新聞広告は1位読売、2位朝日、3位中日…、NHKに支払われる「政見放送の経費」も
- 【バフェット氏が狙う日本株】“投資の神様”が日本円を大量調達 “バフェット効果”で上昇期待の15銘柄を大公開
- 金融正常化で「反アベノミクス」を掲げる石破自民は経済政策で野田立民と大差なし 対抗できる野党として期待が持てる政党はどこか
- 【大図解・発がん性指摘「PFAS」全国水質汚染マップ】河川や地下水で目標値を超えて検出された全国258地点を抽出 “水道水の供給元”から検出されるケースも
- 【創業家と歴代トップ相関図】赤字事業を切り離すセブン&アイHD、創業家への“大政奉還”は消えたのか?“中興の祖”鈴木敏文前会長を直撃