“GW初日”だから「昭和の天皇誕生日」は祝日として残された? 当時の国会審議からうかがえる“真意”とは
「みどりの日」が「昭和の日」に改称された背景
「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」日として制定された「みどりの日」は、5月4日に日付を変えて現在に受け継がれている。しかしなぜ、もともとの日付だった4月29日は「昭和の日」と改称されたのだろうか。 「『昭和の日』は、2005年の祝日法改正により設けられた国民の祝日です。 60年余りに及ぶ昭和の時代は、未曽有の激動と変革、苦難と復興の時代でした。今日の日本は、このような時代の礎の上に築かれたものであり、昭和の時代を顧み、歴史的教訓を酌み取ることによって、平和国家、日本のあり方に思いをいたし、未来への指針を学び取ることは、我が国の将来にとって極めて意義深いことです。 こうした観点から、昭和の時代に天皇誕生日として広く国民に親しまれ、この時代を象徴する4月29日を『昭和の日』とすることとされました」(内閣府) なお「昭和の日」があって「平成の日」がない理由について、内閣府は「当方からのコメントは差し控えます」としながらも、「国民の祝日」の“あり方”について以下のように説明した。 「国民の祝日は『国民がこぞってお祝いをし、感謝をし、そしてまた記念をする日』です。その意味においても、祝日は広く国民の皆さんの理解を得て、初めて決められるものであると考えています。 そのため、祝日を定めている法律『国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)』は、国会の場において、基本的に議員立法により制定・改正されています」 ゴールデンウィークは、今日が「なぜ祝日なのか」意識せずとも、あっという間に過ぎ去っていく。レジャーにいそしむ人も、のんびり休養する人も、稼ぎどきで忙しい人も、ふと立ち止まって思いをはせてみると、毎日にメリハリが出るかもしれない。
弁護士JP編集部